J2徳島ヴォルティスは16日午後6時半から、鳴門ポカリスエットスタジアムで京都サンガと対戦する。3月のアウェー戦は無得点に終わり今季初黒星を喫した徳島だが、ここ4試合は計15得点と攻撃陣が絶好調。J1昇格を決めた2013年以来となるチーム5連勝に向け、視界は良好だ。
徳島は後半戦初戦の前節名古屋戦で2-0と完封勝利を収め、勢いを持続している。特に攻撃面では、セットプレーで最後列のDF井筒が先制点を挙げるなど、ポジションに関係なく選手の高い得点意識が垣間見えた。厳しい暑さの中でもMF岩尾や島屋、馬渡といった中盤のキーマンが最後まで運動量が落ちなかったのも好材料だ。
京都戦の鍵は技術面よりむしろ精神面かもしれない。今週の練習でロドリゲス監督が選手に口酸っぱく伝えたのは、「満足するな」ということ。
「連勝でチームがいい時期を迎えているのは確かだが、後半戦は相手も徳島を分析し、勝つのは容易ではない。自信過剰になってはいけない」と活を入れる。
もちろん選手にも緩みはない。名古屋戦で好セーブを連発したGK長谷川は「(闘莉王ら)京都のツートップは脅威。高さなら徳島の守備陣も負けていないので、しっかり連係して抑える」と気合十分。前回対戦はベンチ外だったMF島屋も「簡単に得点できないかもしれない。ぶれずに根気よく攻め続けてこじ開ける」と雪辱に燃える。
2位以上の自動昇格圏も見えてきた徳島だが、まずは一戦必勝。力を100パーセント出し切って勝ち点3をもぎ取ることだけに集中したい。
★クラブ目標入場者数 5,500人
今季1試合平均 5,063人(7月15日現在=22チーム中15位)
昨季 4,565人
■突破力ある両サイド 京都サンガ
徳島が第2節で0-1と惜敗した相手が京都だ。元日本代表DF闘莉王が4月の第8節からFWにコンバートされ、ここまで9得点と奮闘。高さのあるオリスとのツートップにボールを集める戦術で得点力を高め、一時は11戦無敗を記録した。
20歳以下日本代表のFW岩崎と、名古屋から加入したMF小屋松の両サイドは突破力がある。故障明けのFWエスクデロはボールキープが巧みで、前節岐阜戦でも攻撃の起点になった。全試合出場を続けているDF石櫃は再三のオーバーラップで攻めに厚みを加えている。
前回対戦で中盤を支配しながら、ロングボール1本に涙をのんだ徳島。京都のツートップの高さに注意しつつ、まずはプレスで前線へのボール供給を防ぎたい。愛媛や名古屋戦同様、落ち着いて試合を運べば勝機は十分ある。