LEDライトで木々を照らした幻想的な作品を楽しむ来場者=徳島中央公園 (2018年2月18日)

 徳島市の豊井泰雄第2副市長は6日、県と市が2月に同市中心部で開いた「とくしまLED・デジタルアートフェスティバル」について「開催時期などを含めた検証が必要」と述べ、2018年度の開催は困難との見通しを示した。LEDフェスは県と市の共催になった17年度から毎年開く方針が示されていたが、18年度の開催は見送られる公算が大きくなった。

 県庁であった「とくしまLED・デジタルアート推進協議会」の終了後、報道陣に明らかにした。豊井氏は2月のLEDフェスについて、展示会場の分散や寒さが厳しい時季の開催に来場者から不満の声が上がっていると指摘。検証の必要性に触れ「本年度の開催は難しい」と述べた。

 市は、今月中に庁内にタスクフォース(作業部会)を立ち上げて開催効果の検証や開催時期・規模などを検討し、実行委員会で次回開催についての意見を集約する。共催する県は「実行委からの報告を受けて方針を決めたい」(企業支援課)としている。

 LEDフェスは徳島市が10年度から3年に1回開催し、17年度以降は県と市の共同開催に変えて毎年実施することにしていた。

 17年度は協賛金を除く事業費1億5058万円を県と市が折半し2月9日から10日間にわたって開かれたが、経費や効果をめぐり県議会などで批判の声が上がっていた。飯泉嘉門知事は3月の定例記者会見で「今のままでは開催できる状態にない」との認識を示していた。