富田中学校(徳島市)の生徒14人が、19日に岩手県盛岡市で開幕する全国中学校総合文化祭(中文祭)で阿波踊りを披露する。現地に出向いて踊る予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大により断念し、映像での出演となる。生徒たちは生出演できないことを悔しがりながらも、「踊れるだけで楽しい」と会場で上映される動画を撮影した。

 メンバーは阿波踊り連での経験があったり、学校行事で踊って興味を持ったりした有志。1年生5人、2年生1人、3年生8人が集まり、それぞれの希望を基に男踊り5人、女踊り3人、鳴り物6人を担当した。6月29日から週2回2時間程度、近くの公民館を借りるなどして練習してきた。踊りの構成や指導は、阿波踊りの経験がある保護者や教諭が行った。

勇壮な男踊りを披露する富田中の生徒=徳島市の県立21世紀館

 8月5日、徳島市の県立21世紀館に集まり、中文祭の会場で上映する動画を撮影した。演舞時間は約10分。舞台の両サイドから踊り子計8人が登場し、輪を描いて踊った後に2人ずつに分かれて激しい乱舞や扇子を使ったあでやかな踊りを披露した。それぞれが迫力ある男踊り、しなやかな女踊りで元気な掛け声を響かせ、最後は総踊りで締めくくった。

 富田中は2019年の徳島県中学校総合文化祭で初めて阿波踊りを披露。県中学校文化連盟の推薦により、翌年の中文祭でも踊ることが決まった。しかし、新型コロナの影響でその年の中文祭は中止に。2年ぶりの開催となった今大会で出演が実現した。

しなやかな女踊りで魅せる生徒=徳島市の県立21世紀館

 中文祭は19~23日、盛岡市の岩手県民会館で開かれる。舞台発表部門には演劇や放送、吹奏楽など8部門に13都道県の36団体が出演。新型コロナ対策のため、観客は出演生徒と観覧を認められた岩手県内の生徒および関係者に限定する。

 富田中の阿波踊りは20日の郷土芸能部門で上映される。徳島県からの参加は富田中のみ。

 2年前の県中文祭に出演し、阿波踊り連にも所属している高木夢子さん(14)と吉崎そらさん(14)=いずれも3年=は「阿波踊りの経験値がばらばらのメンバーで、最初はうまくいくか心配だったけどやりきれた。動画を見た人に阿波踊りの魅力が伝わるとうれしい」と笑顔を見せた。