「人生を狂わす名著50」(ライツ社・1728円)。刺激的なタイトルを付けた初の著作が、書評集としては異例の売れ行きとなった。2017年9月の出版から3刷まで発行されている。

 「小説を読みたいけど、何を読めばいいのか分からないという人が多いのでは」と、反響の大きさを分析する。

 ジェイン・オースティンの「高慢と偏見」、川端康成の「眠れる美女」、坂口安吾の「堕落論」・・・。小説はじめ、漫画、人文書を含む50冊を選んだ。

 淡々と紹介文を記すだけでなく、どんな人にお薦めの本なのかを示したり、予備知識をツイッターのハッシュタグのように羅列したりして読みやすく工夫した。「普段本を読む人も読まない人も楽しんでもらえたら」と話す。

 「狂わす」と表現したのは「良い文学作品とは、常識や普通の生き方を覆してしまうほど刺激に満ちている」と考えているから。「読むと、どうしても社会や世界に流されることのできなくなる本を選んだ」と語る。

 京都大文学部から同大大学院人間環境学研究科に進み、国文学を研究している。アルバイト先の書店でブログを担当。掲載した書評が人気を集めたのをきっかけに、出版社からの依頼で本を出すことになった。「幼いころから本が大好きだった。今まで何冊読んだんだろう・・・」。幅広く深い読書体験が生かされた。

 両親の古里の美馬市で生まれ、3歳のときに高知市へ移り住んだ。「あすたむらんど徳島や吉野川遊園地に行ったのを覚えている」。徳島での思い出が原風景として脳裏に焼き付いている。

 今年4月には徳島市の県立文学書道館で講演し、本が面白くなる読み方を紹介した。「おばあちゃんが2人とも来てくれた」と目を細める。

 みやけ・かほ 美馬市生まれ。高知学芸中・高、京都大文学部を卒業。2016年に同大大学院人間環境学研究科に進み、万葉集などの国文学を研究している。18年から博士課程。京都市在住。24歳。