10月21日の衆院議員の任期満了まで2カ月となった。次期衆院選の時期がまだ見通せない中、徳島県内二つの小選挙区では各陣営が新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けながら準備を加速させている。徳島1区では飯泉嘉門知事の出馬が取り沙汰されており、自民現職の後藤田正純氏、無所属元職の仁木博文氏との三つどもえとなる可能性が出ている。

1区飯泉氏の動向に注目

 後藤田氏は、国政報告を盛り込んだ広報紙を15万部作って配布し、動画投稿サイト「YouTube(ユーチューブ)」で危機管理の重要性を訴えるなど情報発信に力を入れる。「日頃から活動してきた。平常心だ」と強調する。

 仁木氏は、街頭演説などを行い、国産ワクチン開発に必要な治験ができる環境整備や、自然エネルギーの地産地消による雇用確保などを訴えている。21日の徳島市での後援会事務所開き式は感染拡大を受けて、神事のみとする。

 飯泉氏は明言を避けているものの、リーフレットやホームページを刷新するなど後援会活動を活発化させている。9月2日には全国知事会長の任期が終わり、周囲は「環境が整いつつある」とみる。一方で、「新型コロナの感染拡大が続けば国政転身は難しいのではないか」との見方があり、後藤田、仁木両氏も動向を注視している。

 自民県連が後藤田氏を公認しないよう党本部に求めている問題は、進展が見られない。仁木氏が立憲民主への公認申請を見送ったため、野党の対応は決まっていない。

2区現職・2新人の構図か

 自民現職の山口俊一氏に立憲民主の中野真由美氏、共産の久保孝之氏の2新人が挑む。

 山口氏は、新型コロナ対応で政府与党に逆風が吹いていると危機感を強め、「これまでにないほど選挙区内を回っている」と地盤固めを進めている。後援会支部の会合を開いているほか、近く選対会議を開くなどして引き締めを図る。

 中野氏は、7月に吉野川市と北島町に後援会事務所を開設した。幹線道路沿いでの朝立ちや街宣活動、支持者へのあいさつ回りを続け、政府与党の新型コロナ対応を問題視し、野党勢力の拡大による議論の活性化を主張している。

 久保氏は、人口の多い板野郡や鳴門市を中心に街宣活動を重ねている。「命と暮らしを守る政治」を理念に掲げ、コロナ禍での医療提供体制の強化や非正規労働の解消を訴えている。23日には板野町川端に後援会事務所を開く。