「どうして関西の天気予報に徳島が入っているの?」「徳島はいつから近畿に入ったんですかね」。ツイッターをはじめとする会員制交流サイト(SNS)では、関西のテレビ番組の天気予報に徳島県が含まれているのを疑問視する書き込みが少なくない。そんな私たちの素朴な疑問について毎日放送、読売テレビ、関西テレビ、朝日放送の在阪テレビ局4社に取材した。

 4社によると、いずれの番組にも放送エリアの近畿2府4県に加え、徳島、香川、三重、福井の4県を含めた天気予報を放送する番組がある。近畿以外の天気を知らせる理由について、読売テレビは「近畿2府4県の視聴者に対し、近隣地域の天気情報も含めてお伝えしている」と回答。毎日放送は「放送対象地域に隣接する三重県、福井県、徳島県、香川県の一部地域でも視聴が可能であり、番組を見ている人がいるため」とした。

 2011年7月までの地上アナログ放送時代、徳島県では、在阪テレビ局の放送をエリア外でありながら受信できていた。そうした経緯もあり、関西テレビは「徳島で長年放送を見ている人がいることから天気を表示しており、画面のレイアウト上、三重、福井、香川についても放送している」。朝日放送も「アナログ時代を含めた古くからの方針を踏襲しており、電波が飛んでいる可能性のある県を表示している」と回答した。

 徳島県は、地上デジタル放送移行に伴う難視聴地区の解消に向けて県内全域にケーブルテレビ網を整備する「全県CATV網構想」を提唱。ケーブルテレビ徳島(徳島市)では、地元の四国放送やNHK徳島放送局のほか、朝日放送や関西テレビなど計12チャンネルを見ることができる。

 高速道路で京阪神とつながる「四国の玄関口」に位置する徳島県。たった数分の天気予報だが、その背景には徳島と関西の密接な関わりのほか、民放放送局が1局しかない徳島の特殊なテレビ事情があった。