那賀町西納の八面神社農村舞台で3日、人形浄瑠璃とサーカスの公演があり、県内外から約500人の観客が詰め掛けた。
三好市出身の人形遣い・勘緑さんが主宰する人形遣い集団「木偶舎」が、神戸市を拠点に活動している「クロワッサンサーカス」と共演した。人形がサーカスの途中で加わって、芸の邪魔をしたり玉乗りに挑戦したりと、コミカルな動きで会場の笑いを誘った。
また、地元の若者らでつくる丹生谷清流座が「寿二人三番叟」、徳島市の青年座が「日高川入相花王 渡し場の段」をそれぞれ熱演した。那賀高校人形浄瑠璃部の部員と勘緑さんによる公開稽古もあり、観客は興味深そうに見入っていた。
兵庫県洲本市から知人と訪れた吉岡孝子さん(64)は「人形浄瑠璃が大好き。こういう変わった趣向も楽しいですね」と笑顔で話した。