「府能商店」では全国から取り寄せた食品を販売する

 広島県出身で佐那河内村上の古民家を拠点に地域活性化に取り組む出口昇さん(49)=同=が2日、「お食事処 すずのね」と「府能商店」を古民家敷地内にオープンさせる。村史には「平安時代の後一条天皇が即位していた1021年~1024年に佐那河内村が誕生」とある。出口さんは「千年の歴史ある村を次の千年へとつなぐため、地域を盛り上げていきたい」と話している。

9月2日にオープンする旧高木邸

 出口さんが拠点にしている古民家は築120年ほどの旧高木邸。敷地は約660平方メートルで、母屋(木造平屋約180平方メートル)や納屋(木造2階建て延べ約60平方メートル)、蔵(同約80平方メートル)などがある。

 出口さんは、この古民家を所有者から借り、地域おこしに取り組む「結プロジェクト」を昨年7月にスタート。面識のあった兵庫県淡路市のうどん店を誘致し、同9月から母屋の一角で巻きずしの販売を始めた。さらに同12月には県内の特産品を扱うショップをオープンさせた。

納屋の2階をリノベーションした「お食事処 すずのね」

 今年5月にうどん店との契約が終了したため、「すずのね」などの開店に向けて6月から建物内のリニューアルに取り掛かった。古民家らしさを残すため、竹で柵を作って壁に立て掛けたり、状態の良い家具をインテリアとして使えるよう手入れをしたりした。

鳴門金時を使用したさつまいもチップスや木屋平産のゆずを使用した淡路島ばぁむなどのお菓子を販売
鳴門わかめなどの海産物を販売する

 「すずのね」は納屋の2階、「府能商店」を1階に開く。すずのねでは「阿波どりの千年焼き」などを提供し、愛犬と一緒に食事を楽しめる。「府能商店」では、旬の食材を使った月替わりの「千年巻」をはじめ、全国から取り寄せた食品を販売する。

宿泊施設「千年の宿 旧高木邸」

 9月中には蔵と母屋を活用した宿泊施設「千年の宿 旧高木邸」をオープンさせるほか、ドッグランやキャンプ場の開設も計画している。

結プロジェクト代表の出口さんとプロジェクトメンバーのみなさん

 出口さんは、流通業のバイヤーやホテルの支配人などを務めた後、10年ほど前から徳島に拠点を移してホテルや産直市の立ち上げに関わった。その中で自然に恵まれた村に魅せられ、昨年5月に移住した。出口さんは「村のロケーションや村民の温かさにほれ込んだ。古民家を活用して村おこしに取り組み、村出身者のUターンを促していきたい」と話した。

店舗データ
・住所=佐那河内村上府能104
・駐車場=10台
【お食事処 すずのね】
・営業時間=午前11時~午後4時
・定休日=水曜
【府能商店】
・営業時間=午前11時~午後4時
・定休日=水曜