四国大生活科学部の学生が、阿波藍を混ぜたパウンドケーキ作りに取り組んでいる。指導教官の近藤真紀教授(栄養学)がラットを使った実験で藍による体脂肪減少効果を証明しており、学生に食品への応用を提案した。11月の学園祭で販売し、食用藍の効果に目を向けてもらう。
パウンドケーキは、1個(長さ約20センチ)に藍の粉末3グラムを混ぜ合わせて作る。藍以外は、小麦粉やバター、卵など一般的な材料を使う。焼き上がりは抹茶のような色合いで、ほのかに藍独特の香りが漂う。
近藤教授によると、藍に含まれるポリフェノールの一種が体脂肪のほか、血液中の中性脂肪を減少させ、効果は加熱しても損なわれない。
管理栄養士養成課程の3年生6人が学園祭でパウンドケーキ販売を予定していたことから、近藤教授が藍を混ぜるように勧め、4月から週1回程度のペースで試作を重ねている。
10月には、徳島市のボードウオーク一帯で開かれている「とくしまマルシェ」の来場者に無料で振る舞い、味の改善点などをアンケート調査する。3年の小谷航さん(20)は「藍の新たな魅力を知ってもらい、多くの人に食べてほしい」と話している。