J2リーグ11位の徳島ヴォルティスは10日午後4時から、鳴門ポカリスエットスタジアムで4位の町田と対戦する。前節福岡戦で司令塔のMF杉本太が8試合ぶりに復帰。終了間際にクロスバー直撃のシュートを放つなど存在感を見せた。ここまで全17試合に出場中のMF前川も好調を維持。最近5試合で3ゴールと得点力に難を抱える中、攻撃の起爆剤として期待がかかる。
杉本太は卓越したキープ力と突破力で攻守の要を担う。4月の岐阜戦で右脚の肉離れを起こして戦線を離脱した後、徳島の攻撃は両サイドに頼りがちになり、中央が手薄になった。細かくつなぐなどして正面突破する場面はあまり見られなくなってい
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6日の天皇杯2回戦に先発した杉本太は前半45分をプレーし、PKで先制点を決めた。「もう少しボールに絡む回数を増やしてリズムをつくりたかった」と振り返ったが、オーバーヘッドシュートを見せるなど切れのある動きは完全復調を感じさせた。
もう一人、活躍が期待されるのが前川。昨年4月のアウェー町田戦で自身プロ初得点を決めており、「悪いイメージはなにもない」。福岡戦では左クロスからダイレクトで正確なミドルを放つなど、得点の雰囲気は高まっている。
ここまでチームでただ一人、リーグ戦全17試合に出場。13日に22歳の誕生日を迎える若武者ながら、大黒柱の風格も備わる。「得点に絡んでチームに貢献したい」と自覚は十分だ。
徳島は6勝4分け7敗と再び黒星が先行。J1昇格プレーオフ圏の6位松本とは勝ち点差6に広がった。上位といえど絶対に勝ち点3は譲らない。決意を胸にピッチに立つ。