松茂町の住宅街の一角にあるベーグル専門店。白い壁とぽつりと灯るライトがモダンな店構えだ。扉を開け中に入るとショーケースには約20種のベーグルが並ぶ。「日によって違ってくるんですが、だいたい1日で300個くらい焼き上げます」と店主の荻野亜理里さん(松茂町在住)が話す。週4日の営業日にはお客が列をなし、早ければ午後1時すぎに売り切れてしまうほどだ。

 もともと趣味としてお菓子作りをしていた荻野さん。15年前に息子を出産し、無添加のものを食べさせたいとパンを手作りするように。その中で特にハマったのがベーグルだった。知識はすべて独学で習得。レシピ本を読み漁り、全国のベーグルを取り寄せ食べ比べた。「どうしても硬くてパサつきのあるイメージがあったので、できるだけ馴染みやすい食感にしたくて」。当時働いていた職場でも荻野さんのベーグルは「また作ってほしい!」「店出してみたら?」と大好評。「昔から何らかの形で自分のお店をしてみたいなとは考えていたんです」。周りの声とタイミングが重なり、2012年に店をスタートさせることとなった。

(左下から時計回りに)チョコチップ(180円~)、Wチーズ(240円)、あんクリームチーズ(240円)、Wチョコ(220円)。もっちり派はレンジで10~15秒温め、外はパリッと中はもっちり派は2~3分トースターで焼くのがオススメ。

 当初から日ごとにラインアップが変わるというスタイルで、レパートリーは20、30種類から今では数えきれないほどに増えた。定番のプレーン(160円〜)やWチョコ(220円)をはじめアレンジを効かせたクリームチーズハニー(220円)、あずきミルク(220円)。餡を包んだ平焼きのものやウインナーのベーグルドッグ、季節の食材を使ったフォカッチャといったアレンジバージョンが登場することもある。「突然パッと組み合わせを閃くこともあれば、パン屋さんを巡ってヒントをもらうこともあります」。ベーグルの枠にとらわれない柔軟な発想で新しい商品が次々と生まれる。

取材日は約20種のベーグルが登場した。

 ベーグルには国産小麦粉が用いられ、生地には卵や乳製品は不使用。イーストで柔らかくもちっとさせたものと、前日から発酵させておいた天然酵母で噛み応えのある食感を実現した2タイプがある。「子どもさんにも人気のイーストは(クセが少ないので)アレンジメニューに向いていて、噛むほどに甘みが感じられる天然酵母はなるべくシンプルに仕上げています」。

 成形して生地を発酵させた後は、一度お湯で茹でてからオーブンへ。焼き時間は基本15分だが、中に入っている天板の数でオーブンの温度や時間を微妙に調整していく。店頭の様子を見ながら予め焼き順を書いておいたホワイトボードを確認し、追加でベーグルを焼き上げていく。「次々に工程が詰まっているので何かがひとつずれると大変です。最初よりは段取りよくできるようになってきました」と自然体で言う荻野さん。「営業中もほとんど厨房にいるのですが、スタッフとお客さんのやりとりが聞こえると嬉しくなります。お客さんが笑顔で、ほっこりした気持ちになって帰ってくれたらという思いでベーグルを作っています」。

 夏は枝豆チーズ(240円)やパインクリームチーズ(250円)、オレンジココ(220円)といったベーグルが季節限定でお目見え。米粉100%のマフィン(220円〜)にも注目だ。「特別なものではなく日常の中にあるものやけど、これ食べたけん頑張ろうって思ってもらえたらいいですね」。    

メニュー
・明太チーズ(260円)
・ごまチーズ(220円)
・シナモンレーズン(220円)

kona+(コナプラス) ベーグルと米粉おやつと
住所=松茂町中喜来蔵野16-18
088-678-5939
営業時間=10:00~売切まで
定休日=水曜、木曜、日曜休

駐車場:あり
キッズスペース:なし
多機能トイレ:なし
開店:2012年
Wi-Fi:なし