関航太郎さん

 「5番勝負を打てるのは驚き。しっかり準備して臨みたい」

 第47期天元戦(徳島新聞社など主催)挑戦者決定戦で芝野虎丸王座を破った直後、ほっとした表情でインタビューに応じた。新人王の獲得経験はあるものの、七大タイトルは初挑戦。一力遼天元との対局に挑む。

 祖父の手ほどきで囲碁に触れ、小学校入学以前から藤澤一就八段の主宰する教室に通うようになった。小3で日本棋院の院生となり、プロ棋士への道を歩み始めた。

 2013年、小6のときにチェコで行われた第30回ワールドユース選手権少年組で優勝。歴代優勝者には中国や韓国のトップ棋士らが名を連ねており、将来を嘱望されるようになった。

 17年入段。プロとなって当初は順調だったが、上位の棋士との対局が増えるにつれて壁を感じるようになった。そんなとき師匠の藤澤八段から「自分でも考えるように」とアドバイスを受けた。人工知能(AI)の示す手に自分の考えを加えるようになると結果が表れた。20年に新人王獲得、今年天元挑戦と勢いにのる。

 コロナ禍となり研究会への参加を控え、1人で勉強する日々を送る。趣味を聞いても「AI同士の碁をぼーっとパソコンを眺めていることが楽しいです。趣味みたいなもので勉強とは言えません」と笑った。囲碁中心の生活で、ひたすら腕を磨いている。

 5番勝負を戦う一力天元とは初対戦。「注目されていると感じた方が成績がいい」タイプで、ファンにアピールする絶好の舞台を得た。東京都出身、19歳。