電柱の上に巣を作るコウノトリ=鳴門市大麻町

 兵庫県豊岡市から巣立った国の特別天然記念物コウノトリの雄が鳴門市大麻町で巣作りをしているのが10日、確認された。豊岡、鳴門両市間は約150キロ離れており、野生復帰に取り組む兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)によると、これだけ離れた場所で巣作りが確認されたのは初めて。

 9日に同町で農作業をしていた近くの看板業別部豊彦さん(59)が、枝をくわえて電柱の上に運ぶコウノトリを見つけた。足輪で個体を識別したところ、コウノトリは2011年5月11日に豊岡市の人工巣塔で生まれ、約2カ月後に巣立った雄だった。

 コウノトリは雄が巣作りをする。枝を集める傍ら、近くのレンコン畑に降り立ち、別の1羽と行動を共にしていることも分かった。コウノトリの郷によると、この1羽は兵庫県内で生まれた1歳の雌で、2羽はつがいの可能性がある。

 別部さんは「ツルだと思っていたが、コウノトリと分かって驚いた。無事に繁殖してほしい」と話した。