町田戦で、8カ月ぶりにピッチに立った徳島の広瀬陸斗(左)=鳴門ポカリスエットスタジアム

 徳島ヴォルティスの広瀬陸斗が10日、ホームの鳴門ポカリスエットスタジアムであった町田戦で約8カ月ぶりに実戦に復帰し、ゴールに迫る動きでサポーターを沸かせた。

 帰ってきた徳島ヴォルティスの背番号22。リーグ戦出場は2017年10月22日の熊本戦以来、ホーム・鳴門のピッチに立つのは同5月3日の福岡戦以来、実に403日ぶりとなった。準備のためにベンチ前に姿を見せるとメーンスタンドでは拍手が起こり、後半31分に選手交代がアナウンスされると、場内の拍手は一層大きくなった。

 「やってやろうとなると、逆に悪くなるので、普通に入った」。中盤の右サイドに入ると、相手ディフェンスラインの裏を狙ったり、相手陣内深くに入ってクロスを上げたりした。競り合いでも負けず、復帰戦ながらブランクを感じさせない軽快な動きを見せた。「負けている場面だったので、流れを変えようとした。チームが得点できなかったのが課題」と悔しさをにじませながらも、リーグ戦への出場を果たして表情は明るかった。

 リカルド・ロドリゲス監督が「重要な選手」として、昨季からたびたび名前を挙げていた選手の一人。徳島では4年目となる。2016年はリーグ戦41試合でピッチに立ち、出場時間はチームトップ。昨季も開幕から、左脚の肉離れで離脱するまで、11試合に先発出場し、右サイドを支えた。22歳ながらリーグ戦出場は116試合を数え、完全復活となれば今後のチームの大きな力になることは間違いない。

 中盤に入ったこの日は、サイドバックの大本祐槻との連係で右サイドから攻撃を何度も仕掛けた。試合ではもちろん初めてで、練習でもあまり経験がないという2人の組み合わせ。同じポジションを争うライバルとみられるが、共存できる可能性を示した。大本は「陸斗は本当にいい選手。僕がやりやすいようにポジションを取ってくれた」と話す。コンビに手応えも感じたようで「数を重ねるごとによくなると思うので、良さを引き出せたら」と意欲を見せ、「お互いに切磋琢磨(せっさたくま)して頑張っていけたらいい」と、2人でレベルアップすることを誓った。

 今季のチームの課題を、昨季と比べゴール数、特に流れの中からのゴールが少ないことを指摘する広瀬。「試合に出たときには得点、アシストでチームのゴール数を伸ばせるようにしたい」と意気込む。チームはこの日も敗れ、4試合未勝利となかなか波に乗れない。「帰ってきただけでは意味がないので、チームが苦しい中でヒーローになれればいいと思う」と力強く語った。