城北高校の文化祭。密を避けて行われた(同校提供)

 高校生活の一大イベントと言える文化祭と体育祭。新型コロナウイルスの流行「第5波」で感染者数が高止まりする中、徳島県内では9月上旬までに非公開で開催した高校がある一方で、断念した高校もある。徳島新聞「あなたとともに~こちら特報班」には、文化祭、体育祭ともに中止となった高校に通う生徒の保護者から「基準が曖昧で分からない。夏休み中、準備していた子どもたちがかわいそう」との声が寄せられた。徳島市内の公立高校10校に開催状況を聞いたところ、7校が「既に開催」または「開催予定」、3校が「中止」または「延期」という結果に。一律の基準はなく、各校で判断が分かれている。
 

 中止したのは、城東、城南、徳島市立の3校。城東は9月4日に文化祭、5日に体育祭を予定していたが、8月27日~9月5日の10日間休校となり、中止を決めた。城南も8月28日~9月3日の休校期間と開催予定日が重なったため、文化祭を中止。体育祭は延期し、競技数を絞った上で授業内での実施を検討している。「文化祭は人の出入りが多く、もし感染者が出た場合、追跡調査が大変になるため中止した。それでも生徒たちの思い出をつくりたいので、クラスごとに用意したTシャツや応援合戦を見せる場を設けたい」と篠山仁志教頭。

 徳島市立は2学期が始まり通常通り授業を行っていたが、5日の文化祭と6日の体育祭を中止した。8月は県内の月別感染者が954人と最多を更新。家庭内感染が増えて同校でも濃厚接触者としてPCR検査を受ける生徒が相次いだため、実施できる状況ではないと判断したという。宮本千賀博教頭は「感染症対策を取り開催できるようぎりぎりまで検討したが、生徒の安全確保などを総合的に見ると難しかった。けれど生徒は楽しみにしてきたので、学年ごとの応援合戦や準備物の校内展示などができればいい」と話す。
 

   左)ファッションショーに出演する3年生
   右)ステージでダンスを披露する1年生(いずれも城北高校提供)

 城ノ内、城北、徳島北の3校は、5日に文化祭、6日に体育祭をいずれも非公開で実施した。城北は▼例年より調理を伴う出店数を減らす▼食べ歩きしないよう飲食スペースを設ける▼体育館でのステージ発表は声を出さない-などのルールを設けて文化祭を実施。体育祭は、競技プログラムの見直しや時間短縮などの対策を取った。西浦利幸教頭は「修学旅行などと同様に一大イベントなので、参加できる機会を保障しようと開催した。無事実施できて良かった」と話した。

 城西、徳島科学技術、徳島商業、徳島中央の4校は、10月以降の実施を予定する。徳島科学技術は「感染者が急激に増えたり、校内から出たりした場合、開催は厳しい」、徳島商業は「まん延防止等重点措置が出るなどすれば開催できない。近隣の学校の様子も見ながら判断していく」と慎重な姿勢を見せた。

 城東高1年の男子生徒(15)は文化祭の中止について「残念だけど、クラスターが出てしまっては仕方ない。7月から準備して楽しみにしていたけど、今はお祭りより命を優勢すべきで賢明な選択だった。みんなそんな気持ちだと思う」と理解を示した。
 

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