那賀高校(徳島県那賀町)森林クリエイト科地域資源専攻の生徒が10日、木頭杉の木製食器が作れるカトラリーキットの製作に取り組んだ。同町の木材加工会社「那賀ウッド」と共同開発した商品で、長方形の木枠からスプーンやナイフの形を取り外し、彫刻刀で削ったりヤスリで磨いたりして完成させる。県内外のイベントのワークショップなどに活用されており、参加者から好評を得ているという。

完成したカトラリーキット(那賀ウッド提供)

 製作したキットの木枠は縦16センチ、横13センチ、厚さ5ミリ。レーザーカッターでスプーン、ナイフ、フォークの形に加工しており、木枠から簡単に取り外すことができる。商品は木枠のほか、説明書と目の粗さが違う紙ヤスリ2枚をセットにした。阿南市のハンバーグ専門店「ウト・ウーク」のほか、アウトドア用品大手モンベル(大阪府)のネットショップなどで販売している。モンベルでの販売価格は税込み2340円。

実習でカトラリーキットを製作した那賀高校の生徒=那賀町の那賀高

 製作実習には、地域資源を専攻する生徒6人が出席。パソコンから送信されたカトラリーのデザインデータ通りにレーザーカッターで板をくりぬいた。その後、切断面に付いたすすを拭き取って仕上げた。通常はカットや拭き上げなど、それぞれ作業スケジュールを分けて約10枚ずつ作業し、1、2週間かけて完成させるという。

レーザーカッターでカトラリーキットを作る生徒=那賀町の那賀高

 カトラリーキットは、那賀ウッドが取引先の「星野リゾート」(長野県軽井沢町)から「体験を提供できる商品を作ってほしい」との依頼を受け、那賀高校にキットの共同開発を提案。作りやすさと実用性を兼ね備えた商品になるよう、スプーンの丸みやフォークの先端の太さなどを話し合い、試作を繰り返して2019年に完成させた。商品開発に関わった生徒はすでに卒業しているが、在校生が製作を続けている。

カトラリーキットの拭き上げをする那賀高校の生徒=那賀町の那賀高

 実習に参加した3年生の井上莉玖(りく)さん(18)は「すすが残っていると手に付いてしまうので、拭き残しがないように細かいところまで気を配っている。カトラリーキットは木の香りがして触り心地もいいので、ぜひ体験してみてほしい」と話した。

木頭杉のカトラリーキット、那賀高生による製作現場に密着【動画】https://youtu.be/dIIpwJWlLSs