県西部4市町と県などでつくる「にし阿波観光圏協議会」は、三好市の大歩危・祖谷地区の魅力を紹介する日本語版と英語版の冊子を作った。知名度が高く、外国人客が増えている同地区のPRを強化して、地域で宿泊する観光客の増加につなげるのが目的。
冊子は「千年のかくれんぼ 山と暮らすこと」(A4変形判)と題し、日本語版が49ページ、英語版が29ページで、各500部作った。大歩危峡や祖谷のかずら橋、祖谷そば、落合集落などを取り上げ、巻末には地区のイラストマップや宿泊施設の連絡先を掲載。写真は主に松茂町の写真家宮武健仁さんが担当している。事業費は180万円。
3月中旬、協議会メンバーの県や宿泊施設の職員が米国西海岸の3都市を訪れ、冊子を活用して現地の旅行会社や日本の航空会社支店に、ツアーに組み込むよう働き掛けた。ロサンゼルスの旅行会社からは「来年のツアーにぜひ組み込みたい」と前向きな反応があったという。
英語版は四国4県などでつくる四国ツーリズム創造機構(高松市)を通じ、フランスの旅行会社にも配った。日本語版は今後、大阪市や名古屋市などの大都市圏で行う観光関連商談会で活用する。
事務局の県西部県民局は「大歩危や祖谷への誘客を進め、三好市池田町や美馬市脇町など周辺の観光地にも波及させたい」としている。