パソコンに取り込んだ原画に動きをつけていく学生たち=徳島市の徳島文理大

 徳島文理大メディアデザイン学科の4年生3人が、徳島に伝わるタヌキの民話をまとめた電子書籍「ぽんぽこ-阿波の狸の物語」の制作に取り組んでいる。37枚の絵が動くようにパソコンで加工処理する。8月、徳島市立図書館ホームページ(HP)での公開を目指している。

 ぽんぽこは全32編からなる短編集。徳島市の画家飯原一夫さんが描いたタヌキ伝説にまつわる絵を使い、物語に合わせてタヌキや人などが動き出す仕組みにする。

 制作しているのは、柴崎奈美さん(21)=同市沖浜町居屋敷=、福井あゆみさん(21)=同市北山町岩崎=、大椋(おおむく)愛留(あいる)さん(22)=吉野川市川島町学=の3人。昨秋に市立図書館から依頼を受け、就職活動の合間を縫って急ピッチで作業を進めている。

 制作過程は複雑で、原画の色調補正や絵コンテ作りをはじめ、動きをつける場面を原画の中から切り取るなど、作業は多岐にわたる。3人は分担を決めて丁寧に仕上げている。

 柴崎さんらは「タヌキの民話をあまり知らない若い世代の人たちにも気軽に読んでもらいたい」と話している。

 3人は16日、徳島市の徳島城博物館で、既に完成している場面をスクリーンに映しながら朗読し、制作過程などを紹介する。静止画版のぽんぽこは、同日からHPで閲覧できる。

 博物館では、ぽんぽこに収録する絵の原画と飯原さんが制作を進めている地蔵院の天井画の一部を24日まで展示している。