破損した紙芝居の修復に取り組むメンバー=那賀町和食

 那賀町の紙芝居ボランティアグループ「どんぐり」が31日、四国霊場21番札所・太龍寺ロープウエーの中で、復活公演を行う。2014年8月の台風11号による浸水被害で、所有する紙芝居が全て破損。一時はグループ解散を考えたものの「同じ被災した住民らを私たちボランティアが頑張って励まさなければ」と奮起し、公演を前に傷んだ紙芝居の修復に乗り出した。
 
 「どんぐり」は02年9月に発足し、現在は、鷲敷地区に住む50~70代の男女7人で紙芝居ボランティアをしている。町内の小学校や福祉施設で地元の民話などを題材にした紙芝居を披露する傍ら、ロープウエー内でもお遍路さんへのお接待として年数回上演してきた。
 
 ところが、14年8月10日に鷲敷地区を襲った豪雨で、作品を保管していた会長の吉原桂子さん(76)=和食=宅が被災。1・5メートルほどの浸水が収まった後、1階物置に保管していた紙芝居を確認すると、所有する8作品計100枚全てが泥水にぬれて、使用できない状態になっていた。
 
 メンバーの落胆は大きく、紙芝居ボランティアを休止してしまった。
 
 今年4月に入ってようやく落ち着きを取り戻したメンバーは「地域おこしの力になりたい」との思いから、活動再開を決意した。
 
 メンバーは、縦60センチ、横85センチの紙芝居のしわを1枚ずつ伸ばし、破れている部分は裏からテープで貼って色も塗り直すなど、根気のいる修復作業を続けている。
 
 復活公演は午前11時~午後1時の下り便で複数回行い、太龍寺にまつわる伝説を題材にした短編を披露する予定。吉原さんは「長いブランクで不安もあるが、しっかり練習して、一人でも多くの人を笑顔にしたい」と意気込んでいる。