明治安田J2第18節第2日は10日、8試合が行われ、徳島ヴォルティスは鳴門ポカリスエットスタジアムで町田に1―2で敗れた。
先制を許した18分後。相手のバックパスを諦めずに追った島屋が懸命に右足を伸ばし、GKのクリアボールをゴールにはじき返した。「詰めれば何かが起こる」。ベテランの冷静な判断で一時は振り出しに戻した徳島だったが、2試合ぶりのホーム白星はならなかった。
徳島は好調な立ち上がりを見せた。前半2分、カウンターから大本がファーストシュート。9分には内田裕の左クロスに島屋が飛び込むなど再三、町田ゴールを脅かせた。
だが、警戒していたセットプレーで先制を許した17分の町田のFK。1列に並んだ徳島DF陣とGK梶川の間に飛び込んだ相手FWにあっさりと頭で決められた。町田は前節までの30得点のうち約三分の一がセットプレー絡み。「ラインが下がるタイミングを利用してDFの前に入られた」。ロドリゲス監督もその巧みさを認めざるを得なかった。CKは相手の2本に対し、徳島は13本。セットプレーの回数では圧倒しながら、決定力の差が勝敗を分けた。
後半3分、左サイドからの崩しをしのぎ切れず勝ち越し点を奪われた。再び追い掛ける展開の中、昨年10月以来の出場となった広瀬や顔面骨折から復帰した狩野を投入し、終盤は押し込んだもののゴールを割れなかった。
これで今季4度目の2連敗。今後、山口など上位との対戦が続く中で、プレスやシュートの精度改善は待ったなしだ。島屋は「一人一人が自覚し、勝利のために何ができるか考えていかないと」と強い危機感をにじませた。