なるほどと膝を打ちましたな。23日付本紙の読者の手紙「知事の『限界』発言は不適切」ですわ。

 わしも、飯泉嘉門知事の「知事では限界がある」との言い草には首をひねっとったんじゃ。衆院選に出馬するための方便とはいえ、県民を馬鹿にするのもええ加減にせえと言いたい。

 元総務官僚の飯泉はんは知事になった当初から「地方自治のプロ」を自任しておりましたやろ。地方から国を変えていく、とばかりに「徳島こそが未知の世界の羅針盤となる」「地方創生の旗手」「課題解決先進県」と打ち上げてきたやおまへんか。18年余にもわたり、県民に期待を持たせるようなことを散々言いふらしてきて突然、「知事では限界がある」と言われたら、そりゃ怒りまっせ。

 わしの目に「限界」が見えたのはもっと前。記念オケ問題が噴出するなど、多選の弊害があらわになった4期目じゃ。多選批判が渦巻く中、あえて5選出馬し、「人口減少」「災害列島」という国難を打破すると訴えておきながら、任期途中で辞めるんは県民への背信行為と受け取られてもしゃあない。

 さらに怒りに火を注ぐような話が耳に入ってきましたわ。

 県の主催で「東京オリパラの食材活用に学ぶ意見交換会」なる会合が26日に徳島市のホテルで開かれるそうじゃ。問題なんは、飯泉はんらが後継の知事候補に擁立するとされる農水省の女性官僚が講師として出席すること。この時期、誰の目にも、県費を使った選挙運動と映るはず。あまりの常識外れにおぶけるわ。こりゃもう「限界」を通り越しとります。(碇信人)

 ※しゃあない=仕方ない  おぶける=びっくりする