ピンクの花を咲かせたジンリョウユリ=那賀町東尾

 那賀町東尾の山林に自生し、2013年に野鳥による大規模な食害に遭った希少植物ジンリョウユリが再び、ピンクのかれんな花を咲かせ始めた。山林所有者でジンリョウユリの保護に取り組む吉田修さん(81)=徳島市中昭和町1=が、敷地内に新たな保護区域を整備。20日から、3年ぶりに一般公開する。
 
 ジンリョウユリはユリ科の多年草で、環境省レッドデータブックで絶滅危惧Ⅰ類に指定されている。長さ30~100センチの細い茎に直径約10センチの花を付け、保護区域内で独特の甘い香りを発している。

 12年まではこの時季、隣接する約1ヘクタールの旧保護区域で数万本が咲き誇っていたが、13年にヤマドリなどによるとみられる食害で壊滅的被害を受け、公開中止に追い込まれた。

 今回、公開を始める新たな保護区域は約1ヘクタール。これまでと同じ電気柵とシカやイノシシ用のネットに加え、防鳥ネットも整備した。見学者がいないときは犬を放し飼いにして、動物や鳥などが近寄らないようにしている。

 ジンリョウユリは斜面を見下ろすように咲くため、吉田さんは見学者が緩やかに坂を登りながら観賞できるよう、遊歩道を設けた。休憩用ベンチを作るなど、2年間かけて整備した。

 吉田さんは「那賀町に自生するジンリョウユリを絶やしたくないとの思いで、保護に取り組んできた。花はかわいらしくて香りもいい。ぜひ見に来てほしい」と話している。

 一般公開は27日までで、午前9時~午後2時。無料。詳しい場所の問い合わせは長安口ダム資料館ビーバー館<電0884(66)0188>。