意欲があるにもかかわらず、経済的な理由で学力向上や進学に不安を抱えている中学生を対象にした「学びサポート塾」が、徳島市で25日から始まる。4月に施行された生活困窮者自立支援法に基づく「子どもの学習支援事業」で、徳島市から委託を受けた県労働者福祉協議会が運営する。
 
 国が費用の2分の1を補助する任意事業で県内8市で行うのは徳島市だけ。他の16町村を管轄する県は、2014年度にモデル事業を行った板野郡5町で6月から取り組む。
 
 県労福協の「パーソナルサポートセンターとくしま」によると、サポート塾は学習塾とは異なり、自分の目標に向かって主体的に取り組む「自習室」とする。その上で学力向上や高校進学を支援し、将来的な貧困の連鎖を断ち切るのが狙い。
 
 主に中学3年生を対象とし、市内を5地区に分けて各地区に1カ所の会場を設ける。定員は各会場10人程度で、利用無料。学習時間は毎週1回午後4時半~6時半で、会場ごとに曜日が異なる。
 
 講師は県内の大学生や大学院生が務め、学習のサポートをはじめ、日頃から抱えている悩みや不安の相談にも応じる。
 
 25日の県青少年センターを皮切りに始まり、年度末ごとに継続を判断する。
 
 パーソナルサポートセンターの北野美加統括責任者は「一人一人に寄り添いながら、楽しく学べる場の提供を目指したい」と話す。問い合わせは、センター<フリーダイヤル(0800)2003145>。