阿南市沖の離島・伊島で、23日から「伊島ささゆりまつり」(実行委主催)が始まる。昨年7、8月に開かれた伊島芸術祭を衣替えし、今回から、島の固有種イシマササユリをはじめとする豊かな自然に親しんでもらうことに主眼を置いた。島内を巡るトレッキングや遊覧船の運航など、多彩な催しが繰り広げられる。6月7日まで。
メーンは島内のトレッキングで、最長約2時間半かけて一周する。この時季、島の随所でイシマササユリが見られ、絶壁「カベヘラ」などからは太平洋を一望できる。心地よい汗を流しながら、島ならではの雄大な自然を楽しむ趣向だ。
住民有志でつくる実行委の神野範雄委員長(66)=伊島町会長=らが下草や木を切り、コースを整備。道中に看板も設置した。ルートやポイントごとの所要時間を記したマップを用意し、伊島港近くの本部席で配る。
土、日曜は漁船で島の周りを巡る遊覧船が出航する。地元漁師が描いた絵はがきコーナーを設け、貝殻で写真立てやろうそくを作るワークショップを毎日開催。屋台では、沖合で捕れた新鮮なサザエやタコを使った炊き込みご飯などを売り出す。
期間中、同市津乃峰町の答島港からの定期連絡船は1便増便し、1日4便運航される。
昨夏の芸術祭は、阿南中央ロータリークラブ設立10周年企画として、徳島市出身の写真家三好和義さんの作品展をメーン行事に開催。島をPRするため、島民が主体となって毎年続けていくことを目標に、今年は規模を縮小して開くことにした。
神野さんは「いろんな人の力を借りながら伊島をPRし、多くの人に豊かな自然を楽しんでほしい」と話している。問い合わせは神野さん<電090(4972)3336>。