草に止まって羽を休めるハッチョウトンボ=海陽町中山

 海陽町指定の天然記念物で世界最小級のハッチョウトンボが羽化し、海陽町中山の町トンボ公園で飛び始めた。例年より1週間ほど早い。2014年8月の台風で公園の一部に土砂が流れ込んだ影響が懸念されていたが、数も例年並み。
 
 ハッチョウトンボの観察を続けている町文化財保護審議委員の有田忠弘さん(56)=同町大里=によると、公園には10日ごろから体長2センチほどの黄色い個体が出現。昆虫愛好家らが訪れ、盛んにシャッターを切っている。10日ほどで成熟し、オスは赤色に、メスは黄色と黒のしま模様になる。かれんに舞う様子を7月上旬まで楽しめる。
 
 有田さんは「台風の影響を心配していたが、ほっとした。産卵場所の湿地帯には足を踏み入れないよう気をつけて観察してほしい」と話す。
 
 ハッチョウトンボは県版レッドデータブックで、近い将来、野生での絶滅の危険性が高い絶滅危惧ⅠB類に指定されている。