インターネット電話で福島の児童に祖谷の生活を紹介する西川さん(左端)ら=三好市東祖谷中上

インターネット電話で福島の児童に祖谷の生活を紹介する西川さん(左端)ら=三好市東祖谷中上

 自転車で国内外を旅しながら福島県駒ケ嶺小学校の特別非常勤講師を務める西川昌徳さん(31)=兵庫県姫路市、徳島大工学部出身=が22日、三好市東祖谷を訪れ、インターネット電話「スカイプ」を使って、同校児童に東祖谷の暮らしを紹介した。5年生の社会の教科書に祖谷地方が掲載されていることから、現地からの授業を思い立った。
 
 授業では、築300年の古民家を活用して西岡孝明さん(65)が営む民宿「祖谷八景」から映像を発信。いろりのある民宿や郷土料理のでこまわし、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されている落合集落などの様子を、同校児童に伝えた。児童は大興奮の様子で、西川さんや西岡さんに「山に住んで大変なことは何ですか」「旅行で来る人はいますか」などと質問していた。
 
 授業を受けた只野心さん(10)は「東祖谷は自然が豊かで、住んでみたいと思った。でこまわしも食べてみたい」と話していた。
 
 西川さんは東日本大震災の発生後、福島県で復興ボランティアとして活動していた縁で、特別非常勤講師になった。「自転車の旅やスカイプでの授業を通じて、被災地の子どもに元気を与えられればうれしい」と話していた。