[上]平和への思いをつづった作文を読み上げる折原さん=徳島市のあわぎんホール[下]誓いの言葉を述べる市場中学校の生徒=阿波市の交流防災拠点施設アエルワ

[上]平和への思いをつづった作文を読み上げる折原さん=徳島市のあわぎんホール[下]誓いの言葉を述べる市場中学校の生徒=阿波市の交流防災拠点施設アエルワ

 徳島市と阿波市の戦没者追悼式典が23日、両市でそれぞれ行われた。戦後70年の節目の式典に出席した遺族らは、戦没者の冥福を祈るとともに、不戦の誓いを新たにした。
 
 あわぎんホールであった徳島市の式典には、これまでで最も少ない約260人が参列。日清戦争から太平洋戦争までに戦死した6793人を追悼した。原秀樹市長が70年間の日本の歩みに触れながら「悲しみの歴史は繰り返さない」と述べた後、遺族らが祭壇に白菊を手向けた。
 
 八万中3年の折原ひよりさん(14)が「幸せに暮らすことができる、この国の平和がずっと続いてほしい。周りの人との関係から平和を広げたい」との作文を朗読。勝占地区遺族会の岩内利信会長(73)は「戦争の悲惨さや平和の尊さを次世代に語り継いでいきたい」と述べた。
 
 阿波市の式典は、同市市場町の交流防災拠点施設アエルワであり、約400人の参列者が2108人を悼んだ。
 
 野崎國勝市長が「戦争の教訓を胸に刻み、平和に暮らせるよう、温かいまちづくりに全力を尽くしたい」と式辞。市場中2年の笠井麻菜さん(13)上田莉子さん(13)山下真由さん(13)が「平和の尊さを学び、戦争は許さない。平和の担い手としての自覚を持ち、一歩ずつ進んでいく」と誓いの言葉を述べた。