障害者の視点や発想を生かした地域ビジネスについて考える「スローフォーラムin神山 多様性が育む地方創生のカタチ」(NPO法人とくしま障害者授産支援協議会など主催)が24日、神山町神領の交流施設・里山みらいで開かれ、町内外の60人が耳を傾けた。
障害者と企業、アーティストによるものづくりを進めるNPO法人「スローレーベル」(横浜市)運営の栗栖良依さん(37)、障害者の社会参加を研究する京都大総合博物館の塩瀬隆之准教授(42)ら4人が、それぞれの取り組みを報告した後、意見交換した。
塩瀬准教授は、製品づくりに少数派の意見を反映させる「インクルーシブデザイン」の考え方が浸透し始めていることを紹介。「障害を持つ人の見方を通じて『気付き』を与えられることは多い。企業の商品開発に貢献し、サービスの幅を広げている」として、町づくりにも有効な手法だと強調した。
栗栖さんは「多彩な人材が集まる神山に障害者が入ってくれば、新たなビジネスモデルの発信や展開ができる。障害者と健常者という分け方を取り払ってほしい」と訴えた。