交通事故を実演するスタントマン=22日、鳴門渦潮高校

 プロのスタントマンが交通事故を再現する自転車交通安全教室が、徳島県内の中学、高校で相次ぎ開かれている。石井町で初めて催された2010年5月以降、開講回数は徐々に増えており、県内ではこれまでに13回開かれた。事故を間近で疑似体験できるとあって事故予防の効果は高いとみられ、受講生からの評判も良い。
 
 教室は全国共済農業協同組合連合会(JA共済連)が地域貢献活動の一環として行っており、各都道府県警が実施校の選定や日程調整などをして開講を支援している。

 生徒に恐怖を実感させることで危険行為を未然に防ぐ「スケアード・ストレイト教育技法」を利用しており、プロのスタントマンを招いて自転車と乗用車の衝突を見せたり、大型トラックによる左折巻き込み事故を実演したりしている。

 JA共済連は09年、中高生による自転車の交通事故を防ごうと、札幌市の高校で初めて教室を開いた。09年度の実施校は61校だったが、受講生からの評判が高く、14年度は153校にまで増えた。09~14年度の累計では全国で計706校、約37万5千人が受講している。

 徳島県内では石井中学校(石井町)を皮切りに10年5月から始まり、これまでに13校の約7050人が受講している。14年度からは、今まで年間2校だった実施校が3校に増えた。

 22日に鳴門渦潮高校(鳴門市)であった教室には、約700人の生徒や教員が参加した。衝突事故の実演を目にすると「キャー」「怖い」などと声が上がり、交通事故の怖さを学んだ。

 天羽博昭校長(58)は「生徒たちは真剣な表情で講師の話を聞いていた。命の危険を心に訴える効果的な教室だ」と話している。