新庁舎の在り方を議論する委員=2018年6月5日、鳴門市役所

 鳴門市は5日、外部有識者でつくる「新庁舎建設基本計画検討委員会」の初会合を市役所で開き、現在地を含む建設候補地4カ所を示した。現在、6棟に分散している庁舎機能を新庁舎に集約し、整備する方向で議論を進める。市は、10月末までに建設地や庁舎規模などを盛り込んだ基本計画を策定する。 

 候補地は▽現本庁舎敷地(同市撫養町南浜)▽現本庁舎近くの市文化会館駐車場(同)▽通称・黒崎バイパス沿いのうずしおふれあい公園(同市撫養町斎田)▽高台にあり、津波や液状化のリスクがない旧衛生センター敷地(同市撫養町木津)。いずれも市有地で事業費を抑えられ、まとまった面積も確保できる。

 整備方法について市は、6棟を新庁舎に集約する建て替え案と、耐震化した現本庁舎と新棟の2棟体制案を提示した。市の負担額は建て替え案が45億円、2棟案は41億9千万円。ただ今後40年間に要する改修費などを含めると、建て替え案の52億2千万円に対し、2棟案は66億7千万円に上るため、建て替え案を軸に議論することにした。

 初会合では、鳴門教育大の田中弘之副学長を委員長に選んだ。委員からは「市文化会館北側の民有地も検討しては」「建築的価値の高い現本庁舎の利活用について、市民の声を聴くべきだ」といった意見が出た。

 市は6月中に行う市民アンケートなども踏まえ、計画を策定。熊本地震を契機に国が創設した「市町村役場機能緊急保全事業」が活用できる2020年度の着工を目指す。

 現本庁舎は鉄筋コンクリート3階建て延べ4312平方メートル。1963年建築で老朽化しており、耐震性能が不足している。モダニズム建築の権威として知られた故・増田友也元京都大教授の代表作として、保存を求める声も根強い。