新型コロナウイルスの影響で大打撃を受けた徳島の音楽文化を盛り上げようと、徳島市のイベント企画会社「T.O FUTURE PLAN(ティーオー・フューチャー・プラン)」が音楽ライブの開催と、アーティストやライブ会場などを支援する資金をクラウドファンディング(CF)で募っている。

徳島の音楽文化を復興しようと企画したアコースティックライブの参加を呼び掛ける「T.O FUTURE PLAN」の長谷部慧所長=徳島市昭和町

 今回企画したライブは「ほなけん MUSIC LIVE 2021」と題し、31日正午より徳島市のライブバー「Amusement Bar Fly」で開く。阿南市出身のシンガー・ソングライターKEiさん、徳島市の福富弥生さんといった県ゆかりのアーティストら4組が出演する。

 ライブは席数を制限した会場と、インターネットでの有料配信を併用。さらに大きな声を出さずに音楽を楽しめるようアコースティック形式で行う。

 同社の長谷部慧所長は「有観客と有料配信を併用して収益を確保し、他の会社も追随できるような新型コロナ下における新しい様式の音楽ライブを構築できれば」と意気込む。

 同社は設立以来、多くの県内イベントで企画、制作、運営を行ってきた。しかし昨年4月以降は音楽イベント委託業務の受注がなくなり、付き合いのあったアーティストだけでなく、裏方の技術スタッフが廃業を余儀なくされている現状を目の当たりにした。

 長谷部所長は「地方は都心部と比べて感染者数が少ないため、給付金が少なく、保証制度も整備されていない。しかし全国的な自粛ムードの影響で、都心部と同様にライブで人を集めることが許されない」。加えて「地域で活動するアーティストが個人で機材をそろえて配信ライブを行うのは難しい」とも言う。

 「このままでは徳島の音楽文化が衰退する」との危機感を抱いた同社が「自社がこれまで手掛けてきたオンライン配信のノウハウを活用できれば」とプロジェクトを立ち上げた。

 長谷部所長は「今回のライブを成功例にして、衰退しつつある徳島の音楽文化の復興への新しいスタートにしたい」と話している。

 資金はCF仲介サイト「キャンプファイヤー」で11月7日まで受け付けている。集まった支援金はライブ運営費用のほか、参加アーティストの出演料、県内の文化団体への寄付などに充てる。(植田充輝)