徳島県内の国公私立の小中高校と特別支援学校が2020年度に認知したいじめは前年度より422件少ない2346件で、7年ぶりに減少した。一方で、不登校者数は小中学校とも過去10年で最多を更新したことが、文部科学省の児童生徒の問題行動・不登校調査で分かった。新型コロナウイルス感染拡大に伴う交流の制限や生活リズムの乱れなどが要因とみられ、コロナ禍が児童生徒の生活に影響を与えている実態が浮き彫りになった。

 いじめ認知件数の内訳は小学校が1745件(前年度比251件減)、中学校515件(190件減)、高校64件(9件増)、特別支援学校22件(10件増)。小学校は7年ぶり、中学校は2年ぶりの減少で、高校は3年ぶりに増加した。認知したいじめの92%が解消されているという。

 いじめ発見のきっかけは▽アンケート調査など学校の取り組み1041件(44・4%)▽本人からの訴え504件(21・5%)▽本人以外の児童生徒からの情報71件(3%)―など。

 県教委いじめ問題等対策室は、全体の認知件数が減少した要因について「新型コロナの影響で学校行事などの活動が制限され、子ども同士が関わり合う機会が減ったのが影響したのではないか」とみている。

 不登校は小学校321人(47人増)、中学校693人(26人増)の計1014人。11年度以降で初めて千人を超えた。高校も160人(48人増)と2年ぶりに増加した。

 文科省は感染不安などを理由に30日以上登校しなかった児童生徒数も初めて調査。県内は小学校22人、中学校5人、高校14人の計41人だった。

 このほか、暴力行為は小学校298件(40件減)、中学校119件(56件減)、高校35件(4件減)で、児童生徒間の暴力が356件(78・8%)、器物損壊60件(13・3%)、対教師暴力28件(6・2%)―などとなっている。

 進路変更や学校生活・学業不適応などを理由とした高校の中途退学者数は97人(25人減)だった。

(石川浩行)

「防止活動」関係か

 阿形恒秀鳴門教育大大学院特命教授(生徒指導)の話 いじめの認知件数が減少したのは、昨年度から県が推進している「いじめ防止子ども委員会」における児童生徒の主体的な活動が関係しているのかもしれない。いじめの背景にはストレスが関わっていることがある。新型コロナウイルスの感染防止に向けた教育活動の制約が長期化することに伴うストレスが、いじめや差別につながらないよう留意する必要がある。