城東高校1年の戎井光来さん

 1990年代後半以降に生まれた世代は「Z世代」と呼ばれる。生まれた時からインターネットが身近にあり、多様性を重視し、会員制交流サイト(SNS)での情報発信に積極的とされる。第74回新聞週間(21日まで)に合わせ、みずみずしい感性で答えのない時代を切り開く若者たちに、徳島新聞への意見や注文を聞いた。

戎井光来さん(16) 城東高校1年

 昨年度まで津田中学校(徳島市)の「防災学習倶楽部(くらぶ)」に所属し、南海トラフ巨大地震に備えた町の将来像の提案や、新型コロナウイルス対策に配慮した避難所の運営訓練などに取り組んだ。徳島新聞に何度も活動が紹介されたことで、住民を対象にした防災意識調査をする際も協力を得やすくなるなど、新聞が持つ影響力の大きさに感心したのを覚えている。

 高校進学後は、県教委や学校の新型コロナ対応に疑問を抱いた。活動形態にかかわらず一律に部活動を休止させる一方で、昼食時の黙食は徹底しない。優先順位が違うのではないかと県民に問いたかった。自分の意見を発信する場を探していたところ、たまたま徳島新聞の「読者の手紙」欄が目に入り、投稿を始めた。

者の手紙への投稿(5月7日掲載)

読者の手紙への投稿(9月5日掲載)

 8月末に校内でクラスター(感染者集団)が発生し、9月3~5日に予定されていた文化祭の中止が決まった。準備が無駄になって脱力感はあったが、感染した生徒に批判が集まってはいけないと思った。

 「いつ、どこで、誰が感染してもおかしくない状況。誰かを責めるより、何をすれば事態を改善できるのかを考えるべきだ」との主張を投稿し、すぐに掲載された。新聞を読む同級生は少ないけれど、不特定多数の県民にメッセージを届ける新聞の存在感は、まだまだ捨てたものではないと思っている。

 近年、多角的な視点で詳報を展開する優れたネットメディアや個人が増えており、これらを利用しない手はない。ただネットだけに依存していると、検索やクリックを通じてユーザーの属性や嗜好(しこう)が分析され、その情報に従って表示されるニュースや広告が偏りがちになる欠点がある。

 それに比べると、新聞が選別するニュースはバランスが良く、一覧性にも優れている。文法がしっかりしているのも魅力で、子どもの頃から目を通していれば、自然と語彙(ごい)力が高まるはずだ。

 だから、まずは新聞で社会の動静をざっくりとつかみ、興味のあるニュースがあればネットメディアで詳細を調べるようにしている。いつの時代も情報が不可欠であることに変わりはない。双方の利点を生かしつつ、賢く活用できるよう心掛けたい。