脇町高校3年の中田蒼さん

 中田蒼さん(17) 脇町高校3年 

 脇町高校(徳島県美馬市)の今の制服は、性の多様性を認める社会にそぐわないと考えた。5月の生徒会長選に、制服の変更を公約に掲げて立候補。就任後は早速、検討チームを立ち上げた。制服展示会にも出向き、機能性や金銭面に配慮しながら性別に関係なく好きな組み合わせを選べる3タイプを学校に提案した。

 生徒会長選の直後、県内の高校でジェンダーレスの制服導入が進んでいるとの徳島新聞の記事を読み、脇町高を含む8校が導入していない現状を知った。対象校の生徒として恥ずかしく思う半面、選挙で訴えた考えに自信を持てた。当初は何となくチームに参加していた他のメンバーも、積極的に意見を出し合うなど主体性が芽生えた。

 学校生活の中で、他校の取り組みを耳にする機会はあまりない。何かを変えようと挑戦している生徒を紙面で紹介してくれれば刺激になる。

 来年4月に成人年齢が20歳から18歳に引き下げられ、自分で考えなければいけないことが増える。制服の問題のように、これまでの「当たり前」が当たり前でなくなる事態に対応する必要もあるだろう。

 18歳成人時代に向けて自主、実践的な態度の育成につなげる県教委の「高校生リーダー・未来会議」に参加した。実社会を意識した活動として、制服の問題を発表した。

 成人になると親の同意がなくてもさまざまな契約ができるようになり、トラブルが心配される。私自身、高校1年の時にネットの懸賞に応募し、うその当選の知らせを受けて返信するうちに迷惑メールが届くようになった。アドレスを変更するだけで済んだが、成人になると金銭トラブルは自分の身に降りかかる。ゲーム仲間を増やそうと、会員制交流サイト(SNS)に実況付きのプレー動画を投稿し、匿名の人物からきつい言葉を浴びせられたこともあった。

 こうしたトラブル事例を紙面で啓発すれば予防につながる。多くの子どもは新聞を読まないと思うが、記事に目が留まった親が子どもに知らせてあげられるはずだ。

 情報化社会にあって情報収集は欠かせない。ただ、インターネット上には間違った情報や行きすぎた批評も見受けられる。その点で新聞は事実に基づいた報道で信頼できる。いろんな媒体から情報を集めて整理し、自分にとって一番良い情報は何なのかを考えられる成人になりたい。