徳島ヴォルティスの試合では幅広い年代が訪れる鳴門ポカリスエットスタジアム、小さな子どもを連れた家族も多く見掛けます。先日取材した女の子は、小学6年生にしてサポーター歴10年目! サッカー観戦をする両親に連れられ、最初は託児室から、今では両親と弟と一緒に観戦を楽しんでいるそう。家族で共通の趣味があるって素敵ですね。徳島ヴォルティスがホームゲームで開設している託児室について取材しました。

徳島ヴォルティスのホームゲームで開設している託児室

 託児サービスは、徳島ヴォルティスがJリーグに参入した2005年から続けていて、「NPO法人子育て支援ネットワークとくしま」が協力しています。ヴォルティスのスタッフによると「かなり早い時期の導入で、他のクラブから参考にしたいという連絡もあります。子育て世代も家族でスタジアムに来て、試合の時間だけそれぞれ楽しんでもらえたら。子どもがもう少し大きくなると、一緒に観戦する姿も多く見掛けますよ」とのこと。どんなふうに申し込み、利用すればいいのでしょうか?

スタジアム前の立て看板にも託児室の案内が

 託児サービスは、首がすわった生後4カ月以上の未就学児が対象で、利用時間は、キックオフ1時間前からキックオフ2時間後まで。しばらくは午後7時キックオフのナイトゲームなので、託児室は午後6時から9時まで開設しています。

 完全予約制で、徳島ヴォルティス公式サイトにある申し込みフォーム(トップページ→試合・チケット→託児室のご案内)からホームゲーム10日前までに申し込みます(先着順で、定員の12人に達した時点で締め切り)。託児サービスの利用は保険料を含み、1回1000円。

 試合当日は、鳴門ポカリスエットスタジアム1階正面の関係者入口にある「すきっぷらんらん託児室」受付へ。着替え一式やタオル、おむつ、おむつ用ナイロン袋、おしりふきなど、必要な持ち物を用意して行きましょう。利用料金を支払うと、託児スタッフから子どもと保護者それぞれに名札が渡されます。お迎えのときに必要です。託児スタッフは子どもの様子を聞いたり子どもに話しかけながら預かってくれます。

 ヴォルティスのTシャツやグッズを身に付けた子どもたちが続々とやってきて、スタッフの顔を見ると駆け寄ったり抱きついたり。託児室の様子をのぞくと、おもちゃで楽しく遊んでいました。

笑顔でスタッフと言葉を交わす子ども

 試合後、お迎えに来た利用者に話を聞きました。椿本聡さん夫妻は、1歳半の男の子と一緒にスタジアムへ。託児サービスは昨夏以降、ナイトゲーム以外のときに利用しているそうで、「託児がなければ(夫婦の)どちらかが家で子どもを見るか、おばあちゃんに預けるか…なので、家族でスタジアムに来られるのがいい。子どもも慣れて機嫌よく遊んでいる」と話してくれました。

かわいらしく飾り付けた託児室の入口。安全に配慮しています

 託児サービスはリピーターやきょうだいでの利用も増え、早々に定員に達することが多いそう。ヴォルティスのスタッフは、「直前に体調不良でキャンセルになるのは子どもにはよくあることなので、その場合は連絡だけお願いします。不安なことは託児スタッフに相談してください」と話しています。

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 物心つく前から「スタジアムは家族で出掛ける楽しいところ」というイメージがあると、サッカー観戦を身近に感じるようになるのかもしれませんね。