自民党本部が前職の後藤田正純氏を公認した一方、自民党県連や公明党県本部は後藤田氏が立候補する徳島1区を「自主投票」にしました。後藤田氏に代わる候補がいない中、異例の事態です。背景には何があり、選挙にどう影響するのか。キャップの見通しは。

 


後輩記者)
 自民党本部は10月11日に後藤田正純氏を公認候補に決めました。後藤田氏の言動を問題視し、「県選出の国会議員にふさわしくない」として公認しないよう求めていた自民党県連の要望は通りませんでしたね。

坂田キャップ)
 後藤田氏に代わる候補がいない中、候補選定に際しての「現職優先」の原則に基づいたようだ。遠藤利明選対委員長は会見で「総合的に勘案した」と説明したよ。

後輩記者)
 公認決定について後藤田氏はどう主張しているの。

坂田キャップ)
 後藤田氏は「党本部、党員、私にとって、そもそも公認問題は存在しない」と改めて主張。県連に対しては「独善の末に孤立した。議員のための政党でなく、国民政党であると自覚して行動してもらいたい」と求めたよ。

後輩記者)
 公認候補になった以上、県連は後藤田氏を支援するんですか。

坂田キャップ)
 県連は選対本部会議を開き、徳島1区については「自主投票」を決めた。党員ら個々の判断に任せるという意味だね。後藤田氏に対する県連の考えは変わらないようだ。

県連の選対本部会議で徳島1区の「自主投票」を決めたと説明する杉本直樹会長(左)と嘉見博之幹事長=10月14日


後輩記者)
 やはり溝は深いですね。自主投票という判断について、後藤田氏の反応は。

坂田キャップ)
 後藤田氏は記者会見で「党本部の公認は党議決定。それに背くのは完全なる反党行為だ。ルールを知らない時点で終わっている」と県連を強く批判したよ。

「自主投票」を決めた県連を批判する後藤田氏=10月15日


後輩記者)
 自民党の支持者は、県連の決定をどう受け止めているの。

坂田キャップ)
 後藤田氏を熱心に応援してきた人は戸惑っているようだ。一方で、「後藤田氏を応援できない意思表示」だと理解する人もいる。県連関係者からは「後藤田氏を批判する人たちの票が他候補に流れるのか、棄権するのかは分からない」との声も聞かれるよ。

後輩記者)
 連立与党を組む公明党との選挙協力はどうなりますか。

坂田キャップ)
 県内ではこれまで公明が選挙区の自民候補を支援し、自民が比例の公明候補を支持する「バーター協力」を行ってきた。だけど、公明党県本部は今回、後藤田氏を推薦せず、徳島1区は「自主投票」にすると決めたよ。

徳島1区の「自主投票」を発表する公明党県本部の古川広志幹事長=10月16日


後輩記者)
 共に政権を担う自民党の公認候補をどうして推薦しないんですか。

坂田キャップ)
 公明党県本部の古川広志幹事長によると、後藤田氏本人から推薦依頼があったけど、自民県連からはなかった。加えて、自民党本部から公明党本部に対しても推薦依頼がなかったそうだ。そんな中、あえて後藤田氏を推薦するのは積極的な支援と映り、県連との友好関係が壊れてしまうと判断したようだ。自主投票といっても他候補の支援に回る訳でなく、中立的な姿勢だと強調しているよ。

 


後輩記者)
 後藤田氏と県連の両者に気を遣ったということですか。

坂田キャップ)
 公明支持者の中には、後藤田氏の支援者や県連幹部に近い有権者の双方がいる。公明は、比例四国での1議席死守が最大の目標で、そのためにはどちらにも過度に偏らない姿勢で臨むのが最善だと考えたんだね。

後輩記者)
 公明票の行方はどうなるのでしょう。

坂田キャップ)
 徳島1区には後藤田氏のほかにも、日本維新の会の吉田知代氏、無所属元職の仁木博文氏、無所属新人の佐藤行俊氏が立候補している。そんな中、古川幹事長は「かなりの人が今まで通り後藤田氏を応援する」とみている。だけど、公明党が後藤田氏と連動して選挙運動を行うことはなく、少なからず影響はあるんじゃないかな。
 

第1話~第6話はこちら
⇩ ⇩ ⇩
(1)徳島1区に飯泉嘉門知事が出馬?
https://www.topics.or.jp/articles/-/586642


(2)なぜ対立?後藤田氏VS県議&知事
https://www.topics.or.jp/articles/-/591036


(3)知事の出馬は仁木氏にどう影響
https://www.topics.or.jp/articles/-/595407


(4)「知事選」見据えた動き
https://www.topics.or.jp/articles/-/598081

5)飯泉嘉門知事、なぜ出馬せず?
https://www.topics.or.jp/articles/-/600646


(6)知事票の行方
https://www.topics.or.jp/articles/-/603406

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