31日投開票の衆院選で、徳島1区は無所属元職の仁木博文氏の当選が確実となった。

当選し万歳する仁木博文氏=31日午後10時半ごろ、徳島市南末広町
 

 第48回衆院選が19日公示され、徳島県内の2小選挙区では前職2人、元職1人、新人4人が立候補した。
 徳島1区で立候補した無所属元職の仁木博文氏(55)の第一声を、人工知能(AI)で登場回数や特異性を分析する「AIテキストマイニング」で読み解いた。

 
 

 にき・ひろぶみ 東京大教養学部、徳島大医学部卒。産婦人科医として町立半田病院などで勤務。元消費特別委理事。元民主党県連代表。元民進党県連代表。訪問診療クリニック院長。当選1回。阿南市宝田町平岡。

■【訴え】安定した日常取り戻す

 新型コロナウイルスは経済のみならず、私たちの生活や子どもが通う学校、子育ての現場にも強く影を落としました。今回は「コロナ選挙」です。コロナという敵をよく理解した国会議員が皆さんの代弁者です。医師として、感染症対策(PCR検査やコロナワクチンの接種)を現場でやってきました。科学的根拠に基づいた政策を実施し、経済と安定した日常を取り戻します。
 コロナ禍での経済と雇用を守ります。消費税を5年間、10%から5%に減税し、ワクチンパスポートを活用して、より多くの人の消費を喚起します。
 アフターコロナは徳島にとってチャンスです。地元の会社を支援し、雇用を拡大します。
 農業や漁業、林業にドローンや人工知能(AI)を導入し、効率化とブランド化を図って若い人や新規参入を増やします。また、再生可能エネルギーの地産地消で安い電気を呼び水に徳島に製造拠点や会社を誘致します。健康産業を集積し、徳島から新薬や先端医療機器を発信していきます。地元を皆さんと一緒に元気にしていくのは、徳島が地元の代議士です。

■【戦う顔】コロナよく知る医師

 県内で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、医師として治療やワクチン接種に奔走した。医療逼迫(ひっぱく)やワクチン供給を巡る混乱を目の当たりにし、仕事を失った人らの声を聞いて医師の限界を痛感。「コロナという敵をよく知る自分が徳島のために働かなければ」。7度目の出馬を決めた。
 コロナ対策では、国産ワクチンと治療薬の開発推進や、5年間限定での消費税率の5%への引き下げを提言。ワクチン治験病棟や健康関連産業の県内集積、道路整備を通じて雇用を創出し、若者定着を目指す。前回衆院議員を務めた際に妊婦健診無料化などに取り組んだ経験から「必ずやり遂げる」と自信をのぞかせる。
 議席を失って約9年。妻は当初、今回の挑戦に反対していた。しかし、感染症対策に懸ける熱意を理解してくれたという。
 座右の銘は「一期一会」。診療と選挙活動の両立で多忙な中、「人と会って話すことが一番の癒やしになっている」と語る。

■【候補者に聞く 新型コロナ対策】治療薬の開発進める

 疾病分類を5類(インフルエンザと同等)にするためにも、新型コロナウイルス感染症に対する治療薬の開発が大切です。ワクチンの3回接種も推進しますが、血液抗体検査も加味したワクチンパスポートを発行し、多くの人が安心して経済活動ができる状態にしていきます。
 抗原検査など簡易な検査体制も、コロナ感染症専用の医療体制の整備と同様に経済に寄与します。

■【候補者に聞く 経済対策・雇用確保】消費税5年間5%に

 国内市場が縮む中、少子化対策は欠かせません。既存の会社を支援するためコロナ融資の返済に関する安心を担保することに加え、再生可能エネルギーといった環境分野、新薬や先端医療機器といった健康産業の分野でのイノベーションによって新しい雇用を創出します。
 消費税を5年間、10%から5%に減税し、消費を喚起します。

■【候補者に聞く 環境・エネルギー】教育充実し市場改革

 持続可能な社会のために、国策としてエネルギー政策は重要。再生可能エネルギーの比率を上げ、化石燃料の比率を下げていきます。原子力発電は徐々に減らし、最終的にゼロを目指します。蓄電池とスマートグリッドの技術を向上し、安定した電気が供給されるようにします。電気自動車を推進し、バッテリーステーションの建設予算を拡大します。食育、木育、環境教育を広げ、環境を意識する消費者を増やし、市場を変えていきます。

■【候補者に聞ジェンダー平等】「人権問題」教育大切

 ジェンダー問題は人権問題と捉えるべきです。家事や子育ても男女が共に参画できるようにしていくには、学校での教育や家庭でのしつけは大切で、女性がより輝く社会や少子化対策にもつながります。男女の所得格差の現実を直視した行政に変えることも必要です。
 選択的夫婦別姓には賛成です。性的マイノリティー問題は学校教育でも推進します。

■【候補者に聞く 税財政】起業の機会 国が提供

 経済成長を進めるためには、分厚い中間層をつくることが大切です。税制で分配を進め、格差を是正し、低所得者や若い人に教育や起業のチャンスを国が提供できるようにします。
 新型コロナウイルス禍の不況から回復するために、消費税を5年間、10%から5%に減税します。
 財源は公共インフラ投資に使われた建設国債を充当します。

■【候補者に聞く 憲法改正】地方分権議論進める

 憲法9条は守ります。地球的環境の変化に対応し、持続可能な社会をつくるための取り組みや、文明の利器で進化する情報通信技術(ICT)や人工知能(AI)にどのように対峙(たいじ)するのかの議論は待ったなしの課題であり、憲法改正も含めて取り組みます。国と地方との関係も、地方分権を進めるため課税自主権や、さまざまな権限の委譲について国民的議論を展開します。

■【候補者に聞く 安全保障】多国間協力を進める

 経済や外交、民間交流で戦争をしない状態をつくります。東アジアで巨大化する中国の軍事的脅威に対し、進化した日米関係を構築します。日米豪印の枠組み「クアッド」に象徴されるような多国的安全保障や広域貿易協定(TPPなど)も対中国で取り組みます。尖閣諸島や竹島、北方4島はわが国固有の領土だと外交の場で繰り返し主張します。国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の概念を安全保障にも加え、地球を守ります。

■【候補者に聞く 地方活性化】5Gで地元雇用拡大

 若い人や家族のいる人に仕事をつくります。人、もの、お金が集まる仕組みを地元の人と一緒に構築します。移動時間を短縮するため県内の道路と第5世代(5G)移動通信システムの環境を整備することで、テレワークが広がり、会社が県外にあっても徳島で家族と一緒に暮らせます。地元企業を支援し、雇用拡大につなげます。クリーンエネルギーの地産地消で廉価な電気を呼び水に企業誘致を行い、地元でもその電気を使えるようにします。

これからの徳島を考える―徳島新聞選挙サイト「衆院選特集」