31日投開票の衆院選で、徳島1区に立候補していた維新新人の吉田知代氏(46)が、比例四国ブロックで復活当選した。選挙区で敗れたものの、比例名簿の1位に重複立候補していた。

スタッフから花束を受け取り、笑顔を見せる吉田さん=1日午前4時ごろ、徳島市明神町の事務所
 

 徳島1区で維新新人の吉田知代氏(46)の第一声を、人工知能(AI)で登場回数や特異性を分析する「AIテキストマイニング」で読み解いた。

 
 

よしだ・ともよ 神戸松蔭女子学院短期大英文学科卒。損害保険会社社員などを経て16年から兵庫県篠山市(現丹波篠山市)議会議員を2期。日本維新の会衆議院徳島1区支部長。兵庫県明石市上ノ丸3。

■【訴え】さまざまな声を届ける 

 私自身、女性一人での子育て経験があり、経済的にも精神的にもさまざまな苦労がありました。待機児童問題に直面したことから政治に関心を持ち、地方議員になりました。新型コロナの感染拡大に伴って浮き彫りとなった課題、例えば、女性や子どもの貧困、ドメスティックバイオレンス(DV)、コロナ鬱(うつ)、仕事と介護の両立などは、これまでの国会ではなかなか取り上げてもらえませんでした。さまざまな立場の方の声をきめ細かく国会に届けることが私の役割です。新型コロナについては内服治療薬の早期開発・承認が何より急がれ、実現するために国から思い切った財政支援を行います。また当面の間、消費税は5%へ引き下げます。中小企業や小規模事業者には、「持続化給付金」「家賃支援給付金」をもう一度復活させて企業や個人を継続的に支援します。子育て費用を大幅に引き下げます。全国に先行して大阪で行われた私立高校授業料無償化、幼児教育無償化、給食費無償化、月1万円の塾代助成制度などを国全体の制度にします。介護については介護報酬を抜本的に引き上げ、介護保険財政の国費負担割合をアップして「介護保険料アップ」「介護サービス削減」「介護報酬引き下げ」「介護従事者の待遇悪化」の負のスパイラルを止めます。日本維新の会の国会議員は現在も「身を切る改革」を自主的に実行中ですが、全国会議員を対象とした議員報酬・議員定数の3割カットを断行します。国民生活が苦しい中、国会議員も身を削って公のために働くべきです。

■【戦う顔】女性や子ども目線で

 長男出産後、保育施設に空きがなく働けなかった経験から女性が活躍できる社会の実現を志し、2016年から兵庫県篠山市(現丹波篠山市)の市議を5年5カ月務めた。
 コロナ禍で見落とされがちな女性や子どもの貧困問題などに取り組みたい。そんな思いで祖父母の古里徳島市を含む1区からの出馬を決めた。
 重点政策に掲げるのは、国産コロナワクチンと治療薬の研究開発支援や、子どもの塾代の助成、介護報酬の抜本的底上げなど。徳島の観光振興では「阿波踊りや藍染、スダチ、サツマイモといった特産品の魅力をもっとPRしたい」。
 亡き父と眉山を登ったのが思い出深い。「山頂から見た風景が美しかった」。11年前に離婚。仕事との両立に苦労しながら育てた長男は高校2年になり、政治活動を応援してくれている。「息子がいるから頑張れる。女性や子どもの目線で親しみやすい政治を目指す」と力を込めた。

■【候補者に聞く 新型コロナ対策】期間限定 消費税5%

 緊急時には十分な補償を前提に、実行力を持って病床や医療従事者を確保できるよう法改正を行います。持続化給付金と家賃支援給付金の第2弾を実施し、ワクチンパスポートまたは検査の陰性証明の活用により経済活性化を図ります。長期低迷とコロナ禍を打破するため、2年を目安に期間限定で消費税率を5%に引き下げ、現役世代への社会保険料免除などで可処分所得を増やします。

■【候補者に聞く 経済対策・雇用確保】最低所得保障を導入

 消費税の減税などの積極財政と同時に、規制改革を行い経済成長を実現します。新規参入の障壁などの規制を撤廃し、民間の競争と創意工夫により産業振興やイノベーションを後押しします。
 最低所得保障制度(給付付き税額控除またはベーシックインカム)を導入してセーフティーネットを強化した上で、雇用の流動化を行う労働市場改革により、雇用の拡大と生産性の向上を実現します。

■【候補者に聞く 環境・エネルギー】次世代原子炉は研究

 既存の原子力発電所は市場原理の下でフェードアウトを目指し、国内発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合を拡大させます。次世代原子炉の研究は継続強化します。電力自由化を一層推進させ、再生可能エネルギーやコージェネレーション(熱電併給)の導入を促進します。経済成長を維持しながらエネルギー消費による環境汚染が減少する社会を実現するため、グリーンエネルギーを推進し「脱炭素社会」の実現を目指します。

■【候補者に聞く ジェンダー平等】同一労働同一賃金に

 企業の女性雇用率や女性役員比率、男性育児休業取得率などに応じて政策的減税を行い、女性や子育て世代の活躍を促します。女性の雇用で正規・非正規雇用が逆転している現状に鑑み、正規・非正規を問わない同一労働同一賃金を女性が働く環境整備として実現します。
 同一戸籍・同一姓の原則を維持しながら旧姓使用にも一般的な法的効力を与える選択的夫婦別姓制度を創設し、結婚後も旧姓を用いて社会経済活動が行える仕組みを整えます。

■【候補者に聞く 税財政】財政出動や金融緩和

 現状では将来世代の負担と過度なインフレを招かない範囲で減税を中心とした積極的な財政出動・金融緩和を行います。コロナ禍でさらに厳しくなった基礎的財政収支(プライマリーバランス)については、現実的な目標期限を再設定した上で、経済成長、歳出削減、歳入改革のバランスの取れた工程表を作成し、納税のみに頼らない成長重視の財政再建を目指します。

■【候補者に聞く 憲法改正】平和・戦争放棄 堅持

 国民に選択肢を示すため、各党に具体的な改正項目を速やかに提案することを促し、衆参両院の憲法審査会をリードします。憲法9条についても、平和主義・戦争放棄は堅持した上で、正面から改正議論を行います。日本維新の会は教育の無償化、統治機構改革、憲法裁判所の設置を提示しています。

■【候補者に聞く 安全保障】自ら国守る体制築く

世界の平和と繁栄に貢献する外交政策を理念として、日本の主権と領土を自力で守る体制を整備します。そのためにまず自衛隊の待遇・地位向上を実現し、離島防衛などで実効性を持って行動できるよう必要に応じて法改正を行います。日本周辺の安全保障環境が厳しさを増す中、日米同盟を基軸とし、日、米、英、印、豪、台など共通の価値観を持つ海洋国家ネットワークでわが国の防衛力を強化していきます。

■【候補者に聞く 地方活性化】消費税を基幹財源に

 地方への権限・財源譲渡が不可欠です。コロナ対応で限界が明らかとなった中央集権体制から地方分権体制(道州制)に移行し、国の役割を絞り込み、国の機能強化と地方の自立を実現します。消費税は地方自立のための基幹財源と位置づけ、税率設定を地方に任せた地方税へと移行します。国が総需要額を算定して交付する地方交付税制度は廃止し、新たな財政調整制度として、調整財源の配分を地方が合議で決める地方共有税を創設します。

これからの徳島を考える―徳島新聞選挙サイト「衆院選特集」