オンラインインタビューに応える木内健人さん=東京都内

 徳島市出身の俳優木内健人さん(32)が、大阪市の新歌舞伎座で上演されている舞台「夫婦(めおと)漫才」に出演している。2017年に初上演したこの作品は昭和初期の大阪を舞台にした人情喜劇で、今回が3度目の上演。現在、物語の舞台である本場・大阪での公演に臨んでいる木内さんは「物語には大阪大空襲や大阪万博の話も出てくるので、地元の人にちゃんと楽しんでもらえるように演じていきたい」と意気込んでいる。

 夫婦漫才は、戦後間もない大阪に暮らす信子(大地真央さん)と伸郎(中村梅雀さん)の夫婦が主人公。2人のけんかが掛け合い漫才みたいで面白いと評判を呼んだことから漫才コンビとしてデビューし、激動の昭和を家族5人で支え合いながら力強く生き抜いていくストーリーだ。

 木内さんは、信子・伸郎夫婦の長男・正春役を中学生から青年期まで演じる。「精神年齢が高くて、しっかり者の子ども。両親のけんかを見ながら、母の肩を持ったり、父を心配して話をそらしたりして空気を読む立ち回りが多い」と役柄について説明。演じる上では「夫婦げんかが面白く見えるように、とにかく率先して笑う。家庭から夫婦漫才がどう生まれていくかを表現する上で、最初のお客さんとも言える大事な役割としてやりがいを感じながら演じている」と語る。

 大阪公演に先立ち、10月16~18日に行った東京公演について「コメディーは観客と一緒に作っていく舞台だと改めて感じた。シリアスなものとは違い、笑いという直接的な反応がもらえるので次の公演へのモチベーションにもなる。こうして観客と一体になって作れる作品にはなかなか出会えないので、本当に楽しかった」と振り返る。

 木内さんは「これまでミュージカルの出演が多かったけど、今回は歌やダンスのないストレートプレイに関われたことがうれしい。今後もいろんな舞台にどんどん挑戦していって、俳優としてもっと成長していきたい」と力を込める。

 新歌舞伎座での公演は11月2日まで。その後も福岡の博多座、愛知の御園座と巡回する。木内さんは「今回の舞台は笑いの絶えない作品で、どこか『吉本新喜劇』のような雰囲気もあるので、徳島の人にも親しみを感じながら見てもらえると思う。ぜひ大阪まで足を運んでもらえれば」と話している。

 特別席は1万2千円、1階席は1万円、2階席は5千円、3階席は3千円(いずれも税込み)。問い合わせは新歌舞伎座テレホン予約センター、06(7730)2222。