流しそうめんのイベントが開かれる落合集落=三好市東祖谷

流しそうめんのイベントが開かれる落合集落=三好市東祖谷

 三好市東祖谷の落合集落で7月19日に、3千メートルを超える長さの流しそうめんに挑戦するイベントが開かれる。世界流しそうめん協会(京都)とサントリー食品インターナショナル(東京)でつくる実行委員会が、ギネス記録の申請も視野に準備を進めている。

 協会などによると、流しそうめんのギネス記録は2011年に京都府井手町で記録された3216・7メートル。今回はこれをしのぐ3250メートルを目標にしている。

 落合集落の標高は最高約820メートルで、最も低い地点との差は390メートルある。この急傾斜を生かしたコースを設定する予定で、高低差は200メートル以上になるとみられる。

 同市三野町などの放置竹林で千本程度の竹を伐採してつなぎ合わせ、そうめんを流す。地元住民らが竹の加工を手伝う。

 イベントはサントリーの商品キャンペーンの一環。日本の魅力を再発見してもらおうと、日本三大秘境の一つ、祖谷地方を舞台に選んだ。落合集落は急傾斜地に築100年を超える古民家や石垣があり、05年に国の重要伝統的建造物群保存地区に指定された。

 参加者は地元住民約150人を含め、300人程度を見込んでいる。

 イベントに協力する落合重要伝統的建造物群保存協議会の南敏治会長(72)は「ギネス挑戦となれば地域が活気付く。落合集落の名を県外に発信するきっかけにしたい」と話している。

 実行委は参加者のうち80人を招待者とし、特設サイト<https://www.iyemon-project.jp/>で募っている。集落は道幅が狭いことなどから安全面を考慮し、当日の飛び入り参加はできない。