宇宙カボチャの子孫の苗を畑に植える園児=海陽町四方原の海陽幼稚園

 海陽町四方原の海陽幼稚園児が、「宇宙カボチャ」の“子孫”を育てている。宇宙や植物に興味を持ってもらおうと、アマチュア天文研究家の丸岡一洋さん(59)=同町四方原、海南天文台事務局=が天文仲間からもらった種を寄贈した。

 2010年に千葉県松戸市出身の宇宙飛行士、山崎直子さんが、スペースシャトル「ディスカバリー」で宇宙に運んだカボチャの種230粒の子孫。種は12年から、松戸市や東北地方の学校などで育てられ、その子孫が全国に広まっている。

 丸岡さんは、福島県で「宇宙カボチャ」の普及活動をしている天体アマチュアクラブの知人から種をもらい、今年3月に海陽幼稚園に約30粒を渡した。

 今月に入り、ポットで育てていた苗を園内の畑に植え替えた。カボチャが実をつける9月に収穫し、給食などで味わう。大久保燈ちゃん(5)は「いつか宇宙に行ってみたい」と好奇心を膨らませていた。

 園児は毎日朝と昼に水をやり、カボチャを育てている。丸岡さんは「こうした経験を通して、子どもが自然科学に興味を持ってくれれば」と話している。