8月の活性化イベントについて提案する牟岐中生ら=牟岐町海の総合文化センター

8月の活性化イベントについて提案する牟岐中生ら=牟岐町海の総合文化センター

 牟岐町の牟岐中学校の生徒会が8月30日、同校運動場などを会場に、幅広い世代の交流を目指す町活性化イベントを開く。生徒たちは、町の教育支援を目指すNPO法人「ひとつむぎ」のサポートを受けて、今春から計画を練ってきた。

 イベントのテーマは「チャレンジでつながる地域の輪」。計画によると、NHKが牟岐中運動場(同町川長)で行うラジオ体操の生中継終了後の午前7時に開会。集合した住民で握手の輪などをつくり、記念撮影するなどして世代間の交流を深める。

 その後、2012年度まで使われていた旧牟岐小(同町中村)の体育館に会場を移して再開。野菜や魚介類などの地元食材を使った食堂やのど自慢大会、ゆるキャラ選挙といった多彩な催しを開き、親子連れらに楽しんでもらう。

 町教委が毎年開いている子ども向けの課外学習活動を、生徒たちに企画してもらうことで自主性や積極性を育もうと、牟岐中に打診。生徒の意見を引き出す案内人として、ひとつむぎにサポートを頼んだ。

 生徒会の13人は3月にひとつむぎメンバーの大学生らと初顔合わせ。話し合いを通して「町に活気がない」「人口が少ない」などと町の課題を意識するようになり、「町が元気になる活動をしたい」との見解で一致。課外学習の枠を超えて、幅広い世代が楽しめるイベントを目指すことにした。

 同級生や牟岐小児童からもアイデアを聞き取り、年齢を問わず誰もが楽しめる十数案を選んだ。4日夜には、生徒会の13人が町海の総合文化センターで住民に説明会を開き、参加者20人全員の賛同を得た。

 ひとつむぎの田中美有さん(18)=徳島大1年=は「最初はみんな発言をためらっていたが、今は思ったことを積極的に発言できるようになった」と、この3カ月間の変化ににっこり。中山拓真生徒会長(14)=3年=は「意見を出してくれた人たちのおかげでイベントの形が固まった。町の人たちがつながりを感じられる催しにしたい」と意欲を見せた。