サッカーJ2徳島ヴォルティスに加入したFWピーター・ウタカ選手が15日、鳴門ポカリスエットスタジアムで入団会見を開いた。元J1得点王ストライカーとして得点への意欲をみせるとともに、チームのJ1昇格に向けた意気込みを語った。
(冒頭のあいさつ)
こんにちは(日本語で、以降は英語で)。ピーター・ウタカです。国籍はナイジェリアとベルギーの両方を持っています。本日、ここに来れたことを幸せに思っています。皆さんとここでお会いできたことを幸せに思っています。徳島ヴォルティスという、ファミリーに加われたこと、日本でプレーするチャンスをくれたチームに感謝しています。サポーター、ファンの皆さまにこれから会えることを楽しみにしています。
(報道陣との質疑)
―徳島からのオファーがあった時、強化部からどんな説明があったのか。それを聞いた時にどういう感想を持ったか。
いい質問です。まず日本に来る前、清水に加わる前に、最初にJリーグで声を掛けてくれたチームが徳島ヴォルティスでした。そのときも岡田(明彦)さん(現・強化部長)もその中の一人で、ヴォルティスに私を呼ぼうとしていました。2014年だったが、そのときは交渉がうまくいかずに、次の年、2015年に清水に加わりました。
ここに来るのを決めた理由の一つとして、5月までデンマークのチームでプレーしていたのを、岡田さんが試合を見に来てくれて、試合を見に来てくれただけではなく、練習も見に来てくれて、一緒にランチに行ったときに、チーム(徳島)の状況や選手の詳細、「J1に上がりたい」といったことを話してくれました。
自分の(日本での)キャリアの中で、(J1チームにいて)J2にいたヴォルティスとは試合をしていなかったので、どういうチームか分からなかったですけど、ヴォルティスがやりたいサッカーを知り、そして、J1に上がりたいという思いがあることが分かり、チームをJ1に昇格させるというのも、自分のキャリアの中で一つの夢だと思ったので、このチャンスをいただいて、引き受けることにしました。
―徳島のサッカーの印象は。リカルド・ロドリゲス監督とはどんな話をしたか。
徳島ヴォルティスがやっているサッカーは、自分がやりたいことでもありますし、ボールをつないでボールポゼッション率も高くて、コンビネーションで崩していく、そういうのは自分のプレースタイルに合っているなと思いました。リカルド監督には昨日(14日)初めてお会いしたんですけど、想像していたピッチの中での監督とは、全く違う人柄で、とても面白くて、話をしていていろいろ盛り上がった。「調子はどうだ」とか聞いてくれ、まだ2日目ですが、本当にうまくいっていると思います。
監督が言っていたのは「(徳島は)ボールポゼッションがあって、最後のところまで持ち込めるが、最後のシュートが決まらない。ウタカ選手を取った理由は、最後のフィニッシュのところで仕事をできる人、そういうところが必要だということで取った」と。今はまだ試合に出られないですけども「試合に出たときには、点を取ってくれるように」と頼まれました。
―J1時代に得点王を取ったいうことで即戦力と期待される。ファンにどういうプレーを見せたいか。
サッカーはまずチームスポーツで、個々のプレーよりチームのプレーを優先するべきだと思っています。その中で、自分の得意な部分、体の強さであったり、前線で体を使って周りの選手の上がりを待ったり、そこでコンビネーションで崩したり。自分はアシストにも長けていると思っていますので、そこも生かしていきたいと思っています。もちろん、ストライカーなので、点を取るのは仕事だと思っていますし、点をたくさん取っていきたいと思っています。それだけではなく、チーム、そして、周りの選手たちをいかにうまく生かせるかというところでも力を発揮したい。周りを生かせるようにサポートしてあげたい。点を取るだけではなく、アシスト、周りの選手たちをよりよいプレーができるように生かしていきたい。
―まだ合流したばかりだが、試合出場に向けてどんな準備を。
昨日(14日)から練習を始めました。フィジカルコーチと、リハビリテーション・フィットネスコーチの2人に、フィジカル的なトレーニングでかなり鍛えあげられているので(笑)。ここから(試合に出られるまでに)1カ月間ぐらいあるので、自分がどれだけコンディションを上げていけるか。他の選手が何試合も出ている中で、自分はまったく試合に出ていない状態で来ているので、その選手たちに追いつけるようにコンディションを上げ、練習試合にも出て、登録が済んでいざ試合に出るとなったときには、もちろんベストなコンディションでいられると思います。
―チームメートとの顔合わせは終わったのか、
今日(15日)、練習前にロッカールームで、ミーティング前に顔合わせをして、一緒に練習もしました。
―練習に参加した感想は。
本当にうまくて、みんな若いので、もっともっとレベルが高いサッカーができると思います。
―徳島の戦いを見たことはあるか。
J1で試合相手だったり、チームメートになったりした選手たちが何人かJ2に、例えば大宮の大前元紀選手、がいたので、DAZNとかでちょくちょく試合を見る中でヴォルティスの試合を見ました。
―昨年と今年の徳島のサッカーの違いをどう感じているか。
昨年はストライカー、点を取れる選手が前にいて、今シーズンはその選手が抜けて穴を埋めるのがなかなか難しいと感じています。その中で、どれだけボールを回していても最終的に結果が出ないという状況、苦しい状況が続いていて、それがここに呼ばれた理由なのかなと思っています
―徳島に来るのは今回が初めてだが、街やスタジアム、練習場の雰囲気は。
街の印象は小さいな、と。でも、スタジアムにしろ、クラブハウスにしろ、施設は本当にJ1チームのレベルだと思いました。こういうきれいな、素晴らしいスタジアムで、サポーター、ファンの皆さまの前で点を決めることを楽しみにしています。
―J2では初めてのプレーとなる。J1との違い、J2の印象は。
どの国も2部リーグというのは1部リーグよりも難しいリーグだと思っています。なぜかと言うと、若い選手も多いですし、走れる選手、激しくタックルにいける選手が多いので、そういうのがJ1との違いだなと思っています。初めてJ2でプレーすることになるんですけど、J1にいたからと油断していたら多分やられてしまうので、常に集中して、常にモチベーションをアップさせてやっていきたいと思っています。
―目標の数字はあるか。
数字というよりもできるだけ点を取りたい、毎試合毎試合点を取りたいです。
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