第34回「ベートーベン『第九』交響曲演奏会」(鳴門市、認定NPO法人鳴門「第九」を歌う会主催)が7日、同市文化会館であり、全国から集まった51団体577人が歓喜の歌声を力強く響かせた。
同市の姉妹都市ドイツ・リューネブルクの市立劇場で音楽監督を務めるトーマス・ドーシュさんが指揮。徳島交響楽団の演奏で第1楽章から第4楽章まで披露された。
クライマックスとなる第4楽章の合唱パートでは、ソリスト4人の独唱に導かれて合唱団が高らかに斉唱。1200人の観客から盛大な拍手を浴びた。
第九演奏に先立ち、日本で初めて板東俘虜(ふりょ)収容所で演奏されたとされるベートーベン「プロメテウスの創造物」序曲も同楽団によって奏でられた。
友人と初めて聴きに来た駒井誠大(ともひろ)さん(21)=徳島市南昭和町4、徳島大4年=は「合唱とオーケストラの迫力に引き込まれた」と話した。
今年は大鳴門橋開通30周年記念事業として開かれた。市は2018年の「第九アジア初演100周年」へ向けたカウントダウン開始年と位置づけている。