美波町日和佐浦の大浜海岸に7日、アカウミガメが上陸し、産卵した。同海岸で上陸と産卵が確認されたのは5月1日以来37日ぶりで、今季2匹目。住民ら約100人が懸命に卵を産み落とす姿を見守った。
産卵したウミガメは甲羅の長さ86センチ、幅69センチで、推定体重90キロの中型。午後6時半ごろ、町ウミガメ保護監視員の南利明さん(70)=日和佐浦=が波打ち際にいるのを見つけた。約30分かけて120~130個の卵を産み、同8時45分、海へ引き返した。
右前足の識別タグから、2013年8月に3回上陸し、2回産卵したウミガメであることが確認された。
1年前に広島から移住し、初めてアカウミガメを見た泉房枝さん(73)=同=は「卵を産み落とす姿はとても神秘的。運よく見ることができて良かった」と笑顔だった。
日和佐うみがめ博物館カレッタの田中宇輝(ひろき)学芸員(29)は「ようやく上陸した姿を見られて安心した。これに続いて、多く上陸してほしい」と期待を寄せた。