関西在住の海陽町出身者が7月12日、「海陽町関西ふるさと会」を発足させる。町出身者の親睦を図り、過疎高齢化に悩む町を応援するのが目的。県大阪本部によると、関西圏でのふるさと会設立は17団体目。
大阪、京都、兵庫など2府4県の約80人が参加を予定している。設立総会は新阪急ホテル(大阪市)であり、阿波尾鶏やマグロなど地元の食材に舌鼓を打ちながら古里の将来について語り合う。海陽町からは前田惠町長や阿波踊り合同連が駆け付ける。
合併前の旧海南、海部、宍喰の3町でふるさと会があったのは、旧宍喰町の「関西宍喰会」だけで、2006年の合併後は休眠状態になっていた。13年ごろ、同会関係者らの間で、全町的な組織を立ち上げようとの機運が高まり、町も「出身者の相互交流を通じた活動が町活性化につながる」と賛同した。
14年3月には、お遍路さんの休憩小屋建設を続けている建築家で近畿大教授の歌一洋さん(67)=大阪府吹田市=ら町出身の18人で発起人会を発足させ、準備を進めていた。
発起人会代表の奥村靖さん(71)=奈良市、会社員=は「今の自分たちがあるのは古里の人たちのおかげ。特産品を宣伝したり、活性化の知恵を出したりして、町を後押ししたい」と話す。また前田町長は「皆さんの協力を得て、サテライトオフィスの誘致やUターン促進、ふるさと納税などにつなげていければ」と期待を寄せている。