バイオ技術による増殖作業を体験する中学生ら=阿南市の新野高校

 バイオテクノロジーを活用し、希少植物イシマササユリの保護に取り組む新野高校(阿南市)で16日、市内の中学生がバイオ技術を学ぶ講座が始まった。羽ノ浦、阿南第一、新野の3中学校から3年生8人が参加し、増殖作業を体験した。

 生徒たちは4月に新設された植物工場ラボで野賀田耕一教諭(43)から、イシマササユリが自生する離島・伊島での保護活動やバイオ技術の基礎知識について説明を受けた。この後、無菌のクリーンルームに入り、ピンセットを使って直径約1センチの球根100個を培養用フラスコに植え付けた。

 羽ノ浦中の福士七海さん(14)は「細かな作業が難しかったけれど何とかできた。たくさんの花が咲いてほしい」と話した。

 講座は伊島での保護活動やバイオ技術を知ってもらおうと、2013年から中学生を対象に実施。9、12月に成長した球根を別のフラスコに植え替える。島への移植は20年6月の予定。