戦場カメラマン渡部陽一さんの講演会が、三好市池田町マチの市池田総合体育館であった。戦争で子どもたちが犠牲になっている現状を独特のゆっくりとした語り口で報告し、約450人が耳を傾けた。
渡部さんはイラクやアフガニスタン、パキスタンなどの戦地で22年間撮ってきた写真を紹介。爆撃で吹き飛んだ窓ガラスが体に刺さったり、劣化ウラン弾の影響で腫瘍ができたりして亡くなった子どもについて話し、「戦争の犠牲者はいつも子どもたち」と話した。
子どもが教育を受ける権利を訴えて、ノーベル平和賞を受賞したマララ・ユスフザイさんの例を挙げて、「戦争は武器で止めるものではない。1本のペン、1冊の教科書、1人の先生に、世界情勢を変える力があることを、世界中の人が気付き始めている」と語った。
講演は、三好市人権教育講演会、市民大学講座の一環として、市や市教委などが主催した。