「男は男らしく」のジェンダー規範意識はまだまだ根強い―。男性の心身の健康に目を向け、ジェンダー平等社会について考える19日の「国際男性デー」に合わせ、徳島新聞「あなたとともに~こちら特報班」が公式LINE(ライン)で男性読者を対象に実施したアンケートで、このような結果がみられた。回答した110人の73・6%に当たる81人が「男なんだから~しなさい(してはいけない)」と言われたことがあると回答。「男は男らしく、女は女らしくするべきだ」と考える人は「どちらかといえば」を含めて50・9%となり、「男らしい」振る舞いを良しとする人が半数程度を占めた。

 「男なんだから」と言われたことがあるとした人に具体的な内容を尋ねたところ、一番多かったのは「泣くな」で14人だった。「しっかりしろ」「我慢しろ」「くよくよするな」との回答も目立ち、弱音を吐かず強くあることを求められる傾向があった。「台所に立つな」(30代公務員)や「良い仕事に就くため勉強しろ」(30代会社員)など、「男は仕事、女は家庭」という古い性別役割分担意識に基づいた言葉も投げ掛けられていた。

 長男として家業を継いだり墓を守ったりするよう要求されたとの回答も複数あり、家父長制度の名残が色濃いことも印象付けた。

 社会や身近な人から「男らしく」振る舞うことを求められていると感じるかとの問いでは、「どちらかといえば」も含めて60%が「そう感じる」とした。

 一方で、「男らしい」振る舞いを期待されることに重圧を感じる人も多い。「嫌だなと感じ『男として』のプレッシャーや生きづらさにつながると思う項目は何か」と選択肢を提示して複数回答で尋ねたところ、「ない」は25・5%にとどまった。一番多いのは「泣いたり弱音を吐いたり自分の弱い部分を見せてはいけないという風潮」で40・0%。次いで「フルタイムで定年まで働き、家族を養うのを期待されること」(39・1%)、「女性をリードし、デート代は多く負担するべきだという考え方」(37・3%)と続く。

 ジェンダー平等が実現されていると思うかとの質問に対しては、「どちらかといえば」も含めて82・6%が「思わない」とした。自由記述で思わない理由を尋ねたところ、30代男性は子どもの健康診断に付き添った時、参加した約100人のうち父親が連れてきていたのは3人だけだったと説明。「育児の主体は母親という風潮を感じた」とした。10代大学生は「自分は列車で恐怖を感じることはないが、痴漢被害に遭っている子も少なくない」とし、性暴力被害におけるリスクの格差を指摘した。

 このほか▽女性管理職が少ない▽多くの会社が男社会▽男女の賃金格差に(不平等が)象徴的に現れている―など、働く場での男女格差を指摘する意見も目立った。男性が育児休暇を取りづらい風潮や、幼い子どもがいても転勤を命じられることを挙げた人もおり、父親が育児に取り組みにくい労働環境もうかがえた。

 「女性が家事を全てすることを求められている」(70代無職)「結婚したら女性が姓を変えることが多い」(60代無職)などの声もあった。

 アンケートの概要 10~15日に「あなたとともに~こちら特報班」の公式ラインで実施し、全体で112人(無効1人、質問により回答数は異なる)から回答を得た。回答者の年代は▽10代3人▽20代11人▽30代19人▽40代26人▽50代15人▽60代20人▽70代13人▽80歳以上5人―だった。