石井町教委が導入した「読書の記録」。専用端末で本の題名などが記帳される=石井町中央公民館図書室

 石井町教委は、町中央公民館図書室で借りた本の題名、著者名などの利用履歴を記入する「読書の記録(読書履歴通帳)」の発行を始めた。金融機関の預貯金通帳そっくりで、専用端末で印字する仕組み。町内の石井、高浦両中学校の全生徒622人に配ったほか、希望者には図書室で発行している。

 通帳は縦9センチ、横14センチで、町のイメージキャラクター「ふじっこちゃん」をあしらったデザイン。全14ページで、両開きした1ページに24行記録できる。図書室カウンターで本を借りる手続きを済ませた後、専用端末に通帳を差し込むと、日付、本の題名、著者名が印字される。

 町内に在住、在勤、通学する人を対象に発行し、発行手数料は200円。2冊目以降は無料で、中学生以下も無料。

 香川県まんのう町立図書館が発行している読書通帳を参考に、町教委が導入した。事業費は端末設置やシステム開発、通帳5千冊分で約194万円。4、5月には図書室で65冊を発行し、このうち10歳未満の利用者が47冊を占めた。

 町教委社会教育課の黒田千秋主査は「通帳で読書量や読んだ本が一目で分かる。記帳が励みになり、読書習慣を身に付けるきっかけになれば」と話している。